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宮沢りえ、主演映画に懸けた思い「母をガンで亡くしたので、演劇の神様に試されてると思いました」

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宮沢りえ、主演映画に懸けた思い「母をガンで亡くしたので、演劇の神様に試されてると思いました」

宮沢りえ主演の映画『湯を沸かすほどの熱い愛』の初日舞台挨拶が10月29日に新宿バルト9で開催。宮沢、杉咲花、オダギリジョー、松坂桃李、伊東蒼、中野量太監督が舞台挨拶に登壇した。死にゆく母の深い愛を体現した宮沢は「母をガンで亡くしているので、演劇の神様に試されてるなと思いました。このおかあちゃん役は並大抵のエネルギーではできないと思って挑みました」と本作に懸けた思いを語った。

宮沢が「毎日奇跡のような、日常のような時間を重ねてできあがりました。この作品に出会えてとても幸せです」と言うと、娘役の杉咲も「本当に現場は素敵な空間でした。たくさんの人にこの映画が届いてほしいです」と感無量の表情で述べた。

父親役のオダギリの「胸がいっぱいでしゃべれません」という言葉に、宮沢は笑いながら「ちゃんとしてください。初日です」とツッコミ。オダギリは「本当に強く思ったのは、宮沢さんと杉咲さんが身を削って、俳優として素晴らしい表現をされていたこと」と言い、宮沢は「オダギリさんも素敵でした」と笑顔を見せた。

松坂も「本作に関われたことが誇りですし、感謝したいです」と胸を張ると、子役の伊東蒼も「おかあちゃんと『嘘はなしね』と言いました。だから(演じた)鮎子がうれしい時はうれしいし、悲しい時は悲しくて涙が出ました。この映画でみんなと家族になれたなと思います」と力強い言葉を述べ、宮沢たちもうなずいた。

中野監督も充実感あふれる表情で「僕はのんびり屋で、ここまで来るのに19年と7か月かかりました。でもその日々があったからこそ、この映画はできたんじゃないかと。このメンバーは、僕が最も面白いと思っていたものを何か所も超えてくれました。きっと想像を超えた映画になっていると思います」と手応えを語った。【取材・文/山崎伸子】

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