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スコセッシ監督、小松菜奈の芝居に「びっくりした」女優魂を絶賛

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スコセッシ監督、小松菜奈の芝居に「びっくりした」女優魂を絶賛

マーティン・スコセッシ監督が遠藤周作の小説を映画化した『沈黙-サイレンス-』(1月21日公開)のジャパンプレミアが1月17日にTOHOシネマズ六本木ヒルズで開催され、スコセッシ監督をはじめ、窪塚洋介、浅野忠信、イッセー尾形、塚本晋也、小松菜奈、加瀬亮が登壇。スコセッシ監督が、小松の女優魂を絶賛した。

本作はキリシタン弾圧下の長崎を舞台に、長崎に潜入した若き司祭が目撃する日本人信徒の苦悩を通して、人間にとって本当に大切なものは何かと問う歴史大作。

「マーティン・スコセッシ監督、どんだけ日本に来てくれるんですか!」と一言目から、スコセッシ監督と会場の笑いを誘ったのが窪塚。「この30年、製作のためにこの人がどれだけ日本に来たと思いますか。どれだけ日本に、遠藤周作さんの思いに、皆さんに敬意を払ってくれているか。こんな極東のどこの馬の骨ともわからないような俺に、毎日どれだけ敬意を払ってくれていたか」と監督に感謝しきり。

スコセッシ監督の情熱を浴びながらの撮影期間は「毎日夢のなかで仕事をしているみたいでした」と喜びを噛み締め、「厳しい寒さだろうが、正座を長いことさせられて古傷が痛もうが、そんなもの幸せの一部だろうと思うくらい、本当に幸せな時間を過ごさせてもらった」と話す。

さらに「今日、この場所が僕の役者人生最良の日。そこに立ち会っていただけて本当に幸せに感じています。神は“沈黙”しているので、自分でその答えに触れてもらえたら」と語り、会場から大きな拍手を浴びた。これには浅野も「窪塚くんの素晴らしいスピーチの後で何を言っていいのか」、塚本も「窪塚さんの挨拶を聞いたら、全部飛んじゃった!」と慌てるなど、共演者陣も圧倒された様子だった。

また、過酷な人生を辿る隠れキリシタンの女性を演じた小松は、感情を爆発させる壮絶シーンについて告白。「OK」が出たにも関わらず、編集の問題から次の日に再撮影が行われたことを明かした。フルパワーで挑んだシーンの撮り直しは、「『もう一回やってくれ』と言われた時は、そのときの感情を思い出して泣いてしまった」と相当ショックだったそう。

小松が「でも求めてくれるということは、まだできると思ってくれているということ。その時は辛かったけれど、もう一回監督に見ていただけるのは、幸せなこと」と話すと、スコセッシ監督は「彼女が激しいリアクションをするシーン」と説明し、「彼女の芝居にびっくりして、もう一回お願いするのが心苦しかった。でも次の日に、同じくらい激しい演技を見せてくれた。これはなかなか見物でした」と小松の女優魂を絶賛していた。【取材・文/成田おり枝】

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