ワンダー・バー:映画作品情報・あらすじ・評価|MOVIE WALKER PRESS 映画
ワンダー・バー
ワンダー・バー
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ワンダー・バー

1934年公開
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マックス・ラインハルトの演出によって名高いゲザ・ヘルツェグ、カール・ファルカス、ロバート・カッチェル合作の舞台劇を映画化したもので、「家なき少年群」「性の創め」のアール・ボールドウィンが脚色し、「フットライト・パレード」「四十二番街」のロイド・ベーコンが監督にあたり、「笑う巨人」「フリスコ・ジェニー」のシド・ヒコックスが撮影した。舞踏創案演出は例によってバスビー・バークレーが当たっている。主なる出演俳優は「風来坊」のアル・ジョンソン、「女性二重奏」のケイ・フランシス、「空中レヴュー時代」のドロレス・デル・リオ、「ブルースを唄う女」のリカルド・コルテス、「フットライト・パレード」のディック・パウエル、ミュージカル・コメディーの人気俳優ハル・レロイの面面で、ガイ・キッピー、マーナ・ケネディー、フィフィ・ドルセイ、ルイズ・ファゼンダ、ロバート・バーラット、ルース・ドネリーその他が助演している。

ストーリー

パリのナイトクラブ、ワンダー・バーのダンサー、イネスは踊り相手のジゴロ、ハリーに夢中に恋している。しかしハリーはイネスに飽きて銀行家ルノーの妻リアーヌと恋の火遊びをしている。リアーヌは夫には失ったと嘘ついてダイアモンドの首飾りをハリーに与えたが、ルノーは怪しんで首飾り探索に探偵を雇う。それを知ったリアーヌはハリーに返却を乞うが、彼はもう持っていないと言う。ハリーはリアーヌが訴えそうな様子なので、首飾りは金に替えたこと、今宵の最後の舞台が済んだら二人で米国へ逃げようと思うことを告げる。彼は首飾りをバーの持ち主で歌い手のアル・ワンダーに売ろうとする。最初拒否したアルはハリーが米国へ行く意志であることを知って五千ドルで買う。アルはイネスに恋しているのでハリーがいなくなるのは有り難いのだった。そして首飾りはリアーヌに秘かに返してやってハリーと駆け落ちすることの愚かさを悟す。愈々イネスとハリーが踊る最後のダンスとなる。求愛を冷笑されたイネスは逆上してハリーの胸に擬するだけになっている短剣を思わず力強く刺したのである。アルは舞台に駆け上がってさりげなくハリーをたすけて自分の事務室へ運んだが、出血甚だしく医師を迎えるひまもなくハリーは絶命する。イネスを殺人者にしたくないアルは、顧客の一人フォン・フェリングが破産して絶対絶命となり、今夜崖から自動車諸共落ちて自殺すると言っていたことを思い出し、秘かにハリーの死体をフェリングの自動車の客席に運んで置く。そして引き返すと彼が恋を告白しようとする前に、アメリカ人の管弦楽指揮者トミイがイネスに求愛しているのであった。アルはイネスにただハリーは軽傷なので一人で米国へ行く筈だと言って安心させる。アルは客が全部帰ってからナイトクラブを閉め、一人寂しく暁闇の街を家へと急ぐ。折柄フォン・フェリングの自動車が崖から墜落して、彼とダンサーのハリーが惨死した旨を速報する新聞の号外が呼売りされていたのである。

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作品データ

原題
Wonder Bar
製作年
1934年
製作国
アメリカ
初公開日
1934年
製作会社
ファースト・ナショナル映画


[c]キネマ旬報社