殺し(1971):映画作品情報・あらすじ・評価|MOVIE WALKER PRESS 映画
殺し(1971)
殺し(1971)
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殺し(1971)

1972年11月17日公開
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「ペルーの鳥」で注目を浴びた外交官兼作家でもあるロマン・ギャリーの第二作。製作総指揮はイリヤ・サルキンド、製作はアレクサンドル・サルキンド、監督・脚本はロマン・ギャリー、撮影はエドモン・リシャール、音楽はベルト・ピサーノとジャック・ショーモンが各々担当。出演はスティーブン・ボイド、シーン・セバーグ、ジェームズ・メイソン、クルト・ユルゲンス、アンリ・ガルサン、ダニエル・エミルフォーク、マウロ・バレンティ、ジョゼ・マリア・カファレッリ、カルロス・モントーヤなど。

ストーリー

ジュネーブの国際秘密警察本部--スライドに次々に映しだされる子供たち。彼らはヘロインに冒され、死んでゆく。ヘロインは人間の正常な神経を麻卑させ、生命をも奪う恐怖の白い粉である--このフィルムを見ていた秘密警察部長マシュー(C・ユルゲンス)は、国際的な麻薬シンジケートがパキスタンのハダンで大集会を開き大量のヘロインを密輸するという情報を探知していた。彼は今度こそ絶滅を計ろうと、特別諜報員を募るが、都下たちは拳銃を置いて立ち去った。それ程国際麻薬シンジケートの手口は巧妙で巨大だった。だが世界的な麻薬王“ユダ”と“ビッグ・ファイブ”と呼ばれる五人の大幹部が集まるこのチャンスを逃す手はない。マシューはこの任務を敏腕部員アレン(J・メイスン)に委ねることにした。アレンは美しい妻エミリー(J・セバーグ)に一時、ニューヨークへ帰るように勧めた。中近東パキスタン。エミリーはニューヨーク行きを急拠変更、単身この見知らぬ東洋の町へ着いた。ホテルへの道に迷った彼女は、焚き火を囲む隊商にたずねるが、言葉が通じない。車に戻った彼女は胸にナイフを刺された死体を見つけて茫然とした。無我夢中でアクセルを踏むエミリーの背後に男が忍び込んでいた。男の命令のまま、ある廃屋に着いたエミリーは訊問責めにあった。「アレンはどこにいる!」。翌朝、眼さめた彼女は、いつのまにか男が消えていることに気づいた。急いで廃屋を抜けだし、空港にアレンを迎えにいった。ハダンの秘密警察捜査主任メジッド(D・エミルフォーク)の案内で隠れ家に着いた彼女は、昨夜、男に檻禁された廃屋であることを知って驚く。アレンは無鉄砲な行動をなじったが、彼女は自分の気持を理解しない夫に腹を立て、ひとりでホテルに戻ってしまった。部屋に戻ると、またあの男がいた。翌朝、エミリーは眼ざめるとベッドに横たわっている男の死体を見つけ、メジッドに知らせた。隠れ家に戻ったエミリーはあの男がワシントン本部の秘密捜査官キリアン(S・ボイド)であることを知らされた。エミリーはアレンと共にキリアンの唯一の友だちアクメッド少年(C・モンヤート)の手びきでハダンの市場にある彼の住家を訪ねた。キリアソは無表情に事実を語り始めた。アレンがシンジケートのスパイとなって三十万ドルもスイスの銀行に預けていること。十二歳の自分の娘がヘロインに虫ばまれて死に、麻薬が絶滅するまで心の晴れる日はこないこと。キリアンに屈伏したアレンによって、ヘロインの密輸先と、黒幕“ユダ”の正体が割れた。隊商の歌が砂漠の朝に響き渡る。ヘロインを運ぶヘリコプターにヘロインのバイヤーが近づいてきた。静寂が一瞬、機関銃の破裂音にかき消された。さらに草木をかき分けて進むキリアン、エミリー、アレン。“ビッグ・ファイブ”が現われた。キリアンの復讐の銃声が炸烈し鮮血が乱れ飛ぶ。だがアレンが敵の銃弾に倒れた。その頃この大虐殺のあった現場から遠くない砂蕩の中にベールを覆った男が死んでいた。口から血を流したこの男はまさしくマシューその人であった。マシューは黒幕の一人“ユダ”だったのだ。

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作品データ

原題
Kill
製作年
1971年
製作国
フランス スペイン イタリア 西ドイツ
配給
松竹映配
初公開日
1972年11月17日
製作会社
プロシネックス=バルナブ=エステ・フィルム=I・C・A・R=ディエター・ゲイスラー


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