宿命(1956):映画作品情報・あらすじ・評価|MOVIE WALKER PRESS 映画
宿命(1956)
宿命(1956)
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宿命(1956)

1957年10月19日公開
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ギリシアの文豪ニコス・カザンツァキスの小説『キリストは再びはりつけにされた』を原作に「男の争い」のジュールス・ダッシンが、ベン・バーズマンと共同で脚本を書きダッシンが監督した彼の初のシネマスコープ映画。トルコと抗争をつづける一九二〇年ころのギリシアの一村を背景に、飢えた同胞を救わんとして一命を失う正義の若者を描いた一篇。撮影監督は「雪は汚れていた」のジャック・ナトー、音楽は「ピカソ・天才の秘密」のジョルジュ・オーリック。主演は「不良の掟」のピエール・ヴァネック、「男の争い」のジャン・セルヴェ、「街の掟」のフェルナン・ルドウ、「青い麦」のニコール・ベルジェ、ギリシア女優メリナ・メルクーリ、「忘れえぬ慕情」のゲルト・フレーベ。

ストーリー

アジア・トルコのギリシア人村リコヴリッシの行政は、村の四人の長老によって行われていた。村民たちは近づく復活祭を前にして、聖週間に上演するキリスト受難劇の練習に忙しかった。羊飼のマノリオス(ピエール・ヴァネック)がキリストを、やもめのカテリナ(メリナ・メルクーリ)がマグダラの役を引受けた。ところがそこに思いがけない事件が起った。トルコ人に村を掠奪されて安住の地を求めている放浪の一団が、教区司祭フォチス(ジャン・セルヴェ)に引率されて、この村に住みつくためにやって来た。が、彼らは、村の司祭グリゴリス(フェルナン・ルドウ)に断られ、サラキナの丘に野宿しなければならなかった。しかし正義感の強いマノリオスとその仲間たちは、教区司祭や長老たちの古い考えやエゴイズムに反対、キリストの教訓を現実に生かして、不幸な人たちを助けようと決心した。そのころ仲間のミケリスは、父が死んだので、残された土地を避難民たちに与えることにした。彼らはマノリオスに導かれて山を下り、村に入ろうとしたがグリゴリス司祭にせん動された村民たちに妨げられてしまった。避難民を守ろうとするマノリオスやミケリスたちと村民の間に争いが起きた。グリゴリスはトルコの官憲を頼んでマノリオスを逮捕した。マノリオスは捕えられ馬につながれて教会まで引きずられて行った。いまは彼を心から愛しているカテリナの腕に抱かれたときは、すでに虫の息で「あとから行くと皆に伝えてくれ」という言葉を残して息絶えた。彼の言葉に奮起した避難民たちは、刻々と近づくトルコの軍隊に向って最後の抵抗をこころみた。その中にはミケリスやカテリナの姿もみられた。

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作品データ

原題
Celui qui doir mourir
製作年
1956年
製作国
フランス
配給
東和
初公開日
1957年10月19日
製作会社
プリマ・フィルム


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