フレンチ・カンカン:映画作品情報・あらすじ・評価|MOVIE WALKER PRESS 映画
フレンチ・カンカン
フレンチ・カンカン
-

フレンチ・カンカン

1955年8月26日公開
0
-
  • 上映館を探す
評価、レビューが削除されますがよろしいでしょうか?

「河」のジャン・ルノワールが十五年ぶりに故郷パリに帰って製作、監督に当った色彩映画で、”フレンチ・カンカン”成立のプロセスを縫って一八九〇年代のパリが描かれるもの。「テオドラ」のアンドレ・ポール・アントワーヌの原案を、ジャン・ルノワールが脚色し、台辞を書いた。撮影(テクニカラー)は「赤と黒(1954)」のミシェル・ケルベ、音楽は「悪魔のような女」のジョルジュ・ヴアン・パリスである。「筋金を入れろ」のジャン・ギャバン、「寝台の秘密」のフランソワーズ・アルヌール、メキシコ出身のマリア・フェリクス以下、本年度のディスク大賞を得て売出し中のシャンソン歌手フィリップ・クレー・ミシエル・ピッコリ、ジャンニ・ニスポジト、ジャン・ロジェ・コーシモン、アンナ・アメンドラなどが出演するほか、シャンソン歌手のパタシュウ、アンドレ・クラヴォ、ジャン・レーモン、エディット・ピアフが出演、新進歌手のコラ・ヴォオケエルが声だけの出演をしている。

配信で観る

ストーリー

一八八八年、パリ。興行師ダングラアル(ジャン・ギャバン)の経営する寄席〃シナ屏風〃から物語は始まる。モデル女をしていてダングラアルに見出され、この寄席のスターとなったロオラ(マリア・フェリクス)は烈しい気性そのままダングラアルを熱愛していた。しかし、彼の事業の出資者であるヴアルテル男爵が彼女につきまとっていた。ある夜、モンマルトルへ行ったダングラアルは、”白い女王”というキャバレで、恋人のポオロとカンカン踊りに興ずる小娘ニニ(フランソワーズ・アルヌール)の新鮮さに驚かされ、カンカン踊りを新しいショーとして興行する決心をした。彼は早速〃シナ廉風〃を亮払い、〃白い女王〃を買う契約をした。そしてフレンチ・カンカンと新しい名をつけ、ニニを説得して踊りの練習をさせた。”白い女王”は坂り壊され、その名も”ムウラン・ルウジュ”と改められた。グムウラン・ルウジュ〃の棟上式の日、ニニに嫉妬したロオラが喧嘩をしかけ、大乱斗となった。ダングラアルはニニのことで怨みをもつポオロから工事中の穴に突落され、重傷を負った。彼が退院した日、ロオラにそそのかされたヴアルテル男爵が出資を申止したことを知った。この絶望の日にダングラアルとニニは初めて結ばれた。しかし、かねてニニ思いを寄せていた近東の某国王子アレクサンドルの援助で”ムウラン・ルウジュ”の建設は着着と進められた。嫉妬にもえるロオラは、アレクサンドルを連れて”ムウラン・ルウジュ”にやって来、ニニに王子の面前でダングラアルの情婦であることを白状させた。失望した王子はピストル自殺を計ったが、未遂に終り、ニニに”ムウラン・ルウジュ”の権利書を渡して去って行った。後海したロオラも協力を約した。そして、”ムウランー・ルウジュ”開場の日が来た。人人は開場前からどっと押寄せた。しかし、ニニは、ダングラアルの心が彼の発見した新しい歌手に移ったのを知って沈んでいた。いよいよ呼びもののカンカンが始まるというとき嫉妬にかられたニニは楽屋にこもって出演を拒絶した。観客は騒いだ。しかし、恋人がほしければアレクサンドルに電報を打て、亭主がいるならポオロのところへ行け、というダングラアルの厳しい言葉に、ニニはカンカンに生きる自分の立場を知った。割れ返るような拍手のなかに飛び出たニニは何もかも忘れて踊り出していた。

映画レビュー

まだレビューはありません。
レビューを投稿してみませんか?

コラム・インタビュー・イベント

ニュース

作品データ

原題
French Cancan
製作年
1954年
製作国
フランス
配給
東和
初公開日
1955年8月26日
製作会社
フランコ・ロンドン


[c]キネマ旬報社