愛はひとり:映画作品情報・あらすじ・評価|MOVIE WALKER PRESS 映画
愛はひとり
愛はひとり
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愛はひとり

1972年5月20日公開
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退屈な田舎の生活に飽きた1人の若い娘が、何かを求めてシカゴという大都会にでてくるが、次第に都会の小さな歯車となり、失望し無気力になっていく自分自身と闘って生きる姿を描く。製作はこれが第1作目のピーター・ハイアムズ、監督は「フクロウと子猫ちゃん」のハーバート・ロス、脚本もピーター・ハイアムズ、撮影はジェラルド・ハーシュフェルド、音楽はジャック・エリオット、編集はモーリー・ワイントローブが各々担当。出演はキャンディス・バーゲン、ピーター・ボイル、ジェームズ・カーン、マーシャル・ロッド、エリン・オライリーなど。

ストーリー

自動車部品のセールスマン、ジャック・ミッチェル(ピーター・ボイル)は地方支社から本社のあるシカゴへ出張してきた。大都会は久しぶりだった。偶然、町で大学時代の友人ラリー・ムーア(ジェームズ・カーン)に会った。ラリーに一杯おごり、女を紹介してくれないかと頼んだ。ラリーは、ある電話番号を教えてくれた。一方、ラリーの紹介というだけで、いきなり知らない男から電話されたT・R・バスキン(キャンディス・バーゲン)はちょっと戸惑った。彼女は退屈なオハイオの田舎町から、大都会の生活を夢見、シカゴにやってきたのだが、気のあった友だちもできず、アパートの1人暮らしに孤独を感じ始めていた。そして、ジャックというその男が泊まっているホテルヘ行ってみようかという気になった。ホテルに着いて部屋に入ったバスキンは、さっさと服を脱ぎベッドに横になったが、バスキンの高飛車な態度にすっかり萎縮してしまったジャックは手も足もでなかった。そんな彼を見てバスキンは大声を出して笑いだした。バスキンが勤めている会社は、全く能率オンリーだった。何十階もあるビルの一室に数十人が列をなしている中で、彼女もキーをたたき機械のようにコキ使われている。会社が何を作っているのかさえ知らない。きちんとしたオフィスでは蝿すらも恋しく思えるのだ。夜、アパートに帰って1人で食事をとる。つけっぱなしのテレビがニュースやCMを語りかけてくるが、それも寂しさをなぐさめてはくれない。同僚のディル(マーシャル・ロッド)に誘われ、金持ちのドラ息子たちとデイトしても、全く興味がわかず、ますます都会の男に幻滅を感じるばかりだった。そんな彼女も、1人だけ心のふれあいを感じさせる男に出会った。それがラリーだった。ラリーは自分の話を理解してくれるように思えたのだ。彼は子供向けの雑誌の編集をしているが、妻と別れ、やもめ暮らしをしていた。すっかり意気投合したバスキンは、その夜をラリーの部屋で過ごした。だが、翌朝、ラリーの家を出ようとした彼女は金を差し出され、あともみずその場から走り去った。やはりこの男も都会の汚濁に染まっていたのだ。アパートに帰って故郷の両親に電話をかけた。だが自分が元気だという以外何もいえず、思わず泣きくずれた。わびしさがひしひしと身に迫るばかりだった。ホテルの部屋で、ついに浮気をあきらめたジャックがズボンをはき始めた。バスキンは、自分を平凡な男だというこの小心な田舎者に好感を持ち始めていた。今日の日曜日は何もないいつもの日曜日よりましだったかもしれない。ホテルを出ると、そこはあいも変わらぬ都会の生活が待ち受けているだけだった。

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作品データ

原題
A Date With A Lonely Girl
製作年
1971年
製作国
アメリカ
配給
パラマウント=CIC
初公開日
1972年5月20日
製作会社
ハーバート・ロス=ピーター・ハイアムズプロ作品


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