ドイツ零年:映画作品情報・あらすじ・評価|MOVIE WALKER PRESS 映画
ドイツ零年
ドイツ零年
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ドイツ零年

1952年6月7日公開、78分
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「無防備都市」のロベルト・ロッセリーニが「戦火のかなた」についでベルリン・ロケした一九四八年作品。同年ロカルノ国際映画祭に入賞した。ロッセリーニ自身のオリジナル脚本から、彼とカルロ・リッツァーニ、マックス・コルペットが脚色している。撮影はロベール・ジュイヤール、音楽は「戦火のかなた」のレンツォ・ロッセリーニ。出演者はすべて無名の素人俳優で、エドムンド・メシュケの少年を中心に、エルンスト・ピットシャウ、インゲトラウト・ヒンツ、フランツ・クリューゲル、エーリッヒ・ギュネらが共演する。なお本作品はイタリア語版で、その監修にはセルジオ・アミディが当っている。

ストーリー

第二次大戦直後のベルリンは、全く廃虚に等しい街であった。焼けるビルの一角に追いつめられているケーレル一家では、父(エルンスト・ピットシャウ)は回復の望みのない病床で死にたい死にたいと家族を手こずらし、娘エヴァ(インゲトラウト・ヒンツ)はひそかに夜のキャバレーに出かけては外国人と交際して家計を助け、長男のカール・ハインツ(フランツ・クリューゲル)はナチ党員の生き残りで、警察の眼を逃れて家でごろごろしていた。そして末子のエドムンド(エドムンド・メシュケ)は、敗戦以来小学校にも通わず、街で物品の交換をしたり、元の小学校教員で今は闇屋をしている男(エーリッヒ・ギュネ)の手先となって、ヒットラーの演説レコードをアメリカ兵に売ったりしていた。父親の病状は悪化し、医者の骨折りでやっと慈善病院に入院出来たが、一家の貧乏はいよいよつのった。エドムンドは再び旧師をたずね仕事をねだったが、今度ははねつけられ、今の世に弱い者はむしろ死ぬべきだとさえ言われた。父は退院し、ぐうたらなカール・ハインツと口汚くののしり合う日がつづいた。エドムンドはついに或夜茶の中に劇薬を入れて父にのませた。戸別調査に来た巡査に兄はひかれて行き、その騒ぎにエドムンドは家を飛出した。翌朝旧師に父殺しを告げると、彼は仰天してなす所を知らず、絶望したエドムンドはひとり廃虚をさまよい歩いた末、焼けビルの上から父の柩が墓地に運ばれていくのを見下しつつ、下の街路に身を投げた。

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作品データ

原題
Germania Anno Zero
製作年
1948年
製作国
イタリア
配給
イタリフィルム=松竹
初公開日
1952年6月7日
上映時間
78分
製作会社
テヴァ


[c]キネマ旬報社