獣人(1927・ドイツ):映画作品情報・あらすじ・評価|MOVIE WALKER PRESS 映画
獣人(1927・ドイツ)
獣人(1927・ドイツ)
-

獣人(1927・ドイツ)

1928年10月19日公開
0
-
  • 上映館を探す
評価、レビューが削除されますがよろしいでしょうか?

昨年の夏ファースト・ナショナル社が開設したドイツ撮影所に於いて製作されたデーフー作品で、古くは「プラーグの大学生」を始め「ファラオの恋」「カラマゾフ兄弟」等に出演したドイツ性格名優パウル・ヴェゲナー氏主演映画である。原作はマックス・モール氏の舞台劇で、これをクルト・J・ブラウン氏が脚色し、マックス・ライヒマン氏が監督したもの。助演者は「野鴨」「吹雪の夜」出演のマリー・ヨンソン嬢を始め、クルト・ゲロン氏、ヘルマン・ヴァレンティン氏、ゲオルク・ギュルトラー氏等である。無声。

ストーリー

ある夏のこと北極近くに出漁していた一隻の捕鯨船は氷に閉されて一冬を越さねばならぬことになった。ところがある夜寒気に冴え切った極地の空気を震わせて物凄い叫び声が聞こえて来た。見れば熊にも非ず猿にも非ざる異形の怪物で、怖れを知らぬ船人達も身の毛のよだつ思いをしながらも勇を鼓して生捕りにした。やがて春の訪れと共に捕鯨船は元の港へ帰港し、この怪物は素晴らしい値で一見世物師に売られて行った。その事を聞いたその町の精神学の泰斗バルバルジン博士は姿こそ変れこの怪物は人間であることを観破し、その身柄を譲り受け己が蘊蓄を傾けて治療に尽した結果驚くべき事実が分明した。というのは彼こそ実に十五年前に飛行機で北極探険に赴いたまま行方不明を伝えられたラムパー大尉であったのである。しかし北極の孤独の世界に於いて清浄無垢な大自然を友として、原始的な生活をしていたラムパーは昔通りの健全な人間に復ったとは云え、十五年後の文明社会は余りにも醜く刺戟多く住心地の悪い世界であった。そして彼をこの活社会にとどめる唯一の絆たる見世物師の妹トニーに相愛の青年があることを知ったラムパーは今は何一つの未練もなく、捕鯨船の一員となって再び北極を指して二度と帰らぬ旅に上った。

映画レビュー

まだレビューはありません。
レビューを投稿してみませんか?

コラム・インタビュー・イベント

ニュース

作品データ

原題
The Wild Man
製作年
1927年
製作国
ドイツ
配給
ファースト・ナショナル支社
初公開日
1928年10月19日
製作会社
FN


[c]キネマ旬報社