トーマス・バルト:映画作品情報・あらすじ・評価|MOVIE WALKER PRESS 映画
トーマス・バルト
トーマス・バルト
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トーマス・バルト

公開日不明
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我国では未公開に終った「アワ・ファーザー」と同じくフランツ・ザイツ氏の監督した映画で、「ライン悲愴曲」「女ハムレット」等出演の老練エドゥアルト・フォン・ヴィンターシュタイン氏が主役を務め、それを繞って「幽魂は語る」「野鴨」等のアグネス・シュトラウブ嬢、「青年時代より歌は響けり」で共演したマリア・ミンツェンティ嬢とジャック・ミロング・ミュンツ氏、オラフ・フョルト氏、フリッツ・カンパース氏等が出演している。無声。

ストーリー

山又山の遥か彼方に、森につつまれてアルトドルフの村があった。トマス・バルトはこの村きっての豊かな農場の持主で、日頃彼は妻が男の子を生む様にと願っていたが、生れたのは女児であった為に彼の失望は一通りではなかった。ある日のこと、永年他国を渡り歩いていた無頼漢のピーターがまたこの村へ帰って来た。彼がバルトの家を訪れた時、妻のカセリンはいたく怖れて、速やかに立去る事を求めた。それから間もない時、バルトは不慮の災難にあい、大怪我をして数週間を病床に過した。その間も無法なピーターは幾度もカセリンを訪れるのであった。漸くバルトの傷が癒えると彼は思わぬ不祥事を目にした。それは妻のカセリンとピーターとの間に何か秘密が蔵せられている、という事である。そしてバルトはある夜、密びやかに我家を立ち去って行くピーターの姿を見たのでさえあった。斯くなってはバルトも妻を疑わずにはいられず、裏切られたる憤りから、やがて妻の生んだ男の子をも、近くの森を通りかかったジプシーにくれてしまった。この時、死に瀕していたカセリンは、その子がバルトの子に違いない事、及び己が常に彼に忠実なる妻であった事を誓った。そして併せて二人の結婚前にピーターが彼女を誘惑せんとして果さざりりし経緯などをも告白した。バルトは初めて己が誤に気付き直ちにジプシーの跡を追ったが間に合わなかった。その後、バルトはピーターを殺し、獄屋に繋がれた。二十一年は夢と経って、バルトの農場も家も人手に渡り、その土地には新しく教会が建った。バルトの娘メェリーは村長の息子と婚約の間柄となっていた。が、その婚約はバルトが獄屋から帰って来たので中止となり、このバルト父娘は人々からのけ者となった。その時バルトに棄てられた男の子は僧院に養われジョンと命名せられていたが、彼はこの村へやって来て淋しい父娘の為に働いた。村人への反抗の為にバルトが銃を手にして立上がった時ジョンはそれを遮った。その夜、落雷はこの不信なるバルトの家を襲った。翌日、ジプシーがこの焼跡に来て、バルトにジョンが彼の子である事を告げた。バルトは初めて神の御恵みの前に頭をたれた。

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作品データ

原題
RETRIBUTION
製作国
ドイツ
配給
トキワ洋行
製作会社
エメルカ=バイエル


[c]キネマ旬報社