Qシップ:映画作品情報・あらすじ・評価|MOVIE WALKER PRESS 映画
Qシップ
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Qシップ

1928年公開、戦争
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欧州大戦に際しドイツ潜航艇Uボートの活躍に対しイギリス海軍はQシップを以てその撃破に当たらした。これはそのQシップの活躍を描いたもので、ジョフリー・バーカス、マイケル・バリンガーの二氏が原作を物し、併せて監督の任に当たり完成したものである。映画はイギリス海軍省の後援及び指導の下に作られ、その画面中には皇室著作権に属する政府の海戦実写も取り入れられた。なお当時の実戦を再現するに当たっては、ユー・ボート九八号を撃沈して動功を樹てた英艦“ストックフォース”の指揮官ウーテン中佐や、Uボートの指揮官ローネ艇長が技術指導の任に当たったものであるが、その他、時の英海相伯爵ジェリコー提督も自ら映画に特別出演している。(無声)

ストーリー

一九一七年五月、ドイツ潜航艇Uボートの根拠地ではフォン・ハーグ大佐以下幕僚達はUボートの成功に雀躍して祝杯をあげていた。当時Uボートの脅威は遠くアイルランドの西南海上にまで及び中立国の船舶でさえしばしば撃沈された。が、間もなくアメリカが参戦する様になってからは、ジェリコー提督の懇願に応じアメリカ側が高速力の駆逐艦等を送って食糧運送船を護衛させる事としたので、ドイツ潜航艇は勢い活動を阻止され、その後は専ら孤立の船を襲撃する事に全力を集注した。イギリス海軍当事者のUボート撃沈の策はこの事実から生まれたのである。即ち、イギリス海軍は絶対秘密裡に第一のQシップを作った。これは一見平凡な帆船に過ぎないが、その甲板上には速射砲を隠してあるもので、Uボートの襲撃に逢った時には、狼狽組と呼ばれるものがボートに乗り移って本船を見捨てたかの如くに見せかけ、敵艦が発砲に都合のよい所まで近づくのを待って忽ち甲板上に隠して置いた大砲が姿を現して敵艦に砲火を浴びせかけるという計略を蔵するものであった。第一回の奇襲にQシップが効を奏して以来、この船の数は次々に増加して行った。が、その中でも一番に奮闘したのがウーテン少佐の指揮した「ストックフォース」号である。この船が月明らかな七月のある夜、砲二門を隠してスタート岬の西南を航行中、Uボート九八号は突如魚雷を以て船腹を襲ったのであった。狼狽組は予定通りボートによって本船を離れた。が、ウーテン少佐と射砲部員とは船尾より沈み行く船になお居残って敵艦の浮び上がるのを待っていた。用心深いUボートの最後であった。砲火を浴びせられた九八号は海底深く沈められた。かくて百計尽きたドイツ司令部では特別決死隊を募り最後の果敢なる襲撃に出た。十月二十八日、Uボート一一六号はスカパロウの防御を突破してイギリスの大艦隊を撃破すべく死地に乗り入ったのである。が、その命しらずの勇猛もイギリス水雷統括室でボタン一つ押した事によって運命が定まってしまった。やがて力尽きてドイツ軍は和を講じた。一時は連合軍の脅威であったUボートもハアウィック近くの碇泊地で武装を解かれ淋しい姿を横たえるのであった。

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作品データ

原題
Q Ships
製作年
1928年
製作国
イギリス
配給
三映社
初公開日
1928年
製作会社
ニュー・イーラ
ジャンル
戦争


[c]キネマ旬報社