東洋の秘密:映画作品情報・あらすじ・評価|MOVIE WALKER PRESS 映画
東洋の秘密
東洋の秘密
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東洋の秘密

1928年公開
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ドイツのウーファ社とフランスのシネ・アライアンス社が提携して製作した映画でアラビアンナイト物語からストーリーを借りてウーファ専属の脚色家ノルベルト・ファルク氏、ロベルト・リープマン氏の助力を得て「キイン」「過ぎゆく影」のアレクサンドル・ヴォルコフ氏がシナリオを作り併せて監督に当たったもの。主役を演ずるのは「キイン」「巴里夜話」等の老名優ニコライ・コリン氏。助演者として「妖花アラウネ(1927)」「魔術師」のイワン・ペトロヴィッチ氏、「マッターホン」のマルチェラ・アルバニ嬢、モジューヒン夫人として知られたるアグネス・ペーターゼン嬢その他が出演、ノーエ・ブロッシュ氏が製作指揮に当たった作品である。(無声)

ストーリー

カイロの靴直しアリは奇妙な笛についている革ひもの修繕を頼まれた。夜遅く仕事をしているうちにふと彼はその笛を吹いてみたくなった。一声吹き出すと突然家の者が皆踊り出した。怒りんぼの女房までも笛の音につれて躍っている。しまいにみな疲れて倒れてしまった。アリは後でまた女房に打たれるだろうと思うとそのまま家を逃げだし一隻の船の中に忍び込んでしまう。そして間もなく発見されたがそのまま船中に止まって若いインドの王子の召使になることを許される。所がアリは火事を出し船を焼いてしまう。しかし自分だけは幸い小さな島に泳ぎついた。と思ったらカバの背中によじ登ったのであった。その上で眠ってしまったうちに海岸に着く。そこで彼はサルタンから王子としてのもてなしをうける。それはずるい占者がかねてインドの王子が来るということを聞いていて「満月の夜、海が口を利く」と予言していたからであった。一方遠征軍の指揮官としてこの国から派遣されたフッセンはアクメッドという王子をとりこにして此の都に凱旋し王子をサルタン王に差し出す。サルタンの愛妾ゾベイダと愛娘グルナアとは麗しいアクメッド王子の到着を憧れ待っている。恋に燃えたゾベイダは或る夜アクメッド王子を訪れるが王子は女をふり切る。そして偶然フッセンがグルナアを浚っていくのを発見した。王子は彼に追い着き彼を殺してしまう。アリは占者に自分は一介の靴直しに過ぎない事を打ち明ける。が無理矢理に王子にされグルナアと結婚させられることになった。しかしグルナアがどんなにアクメッド王子を愛しているかを知った彼はこの純情な恋人達を救おうと決心する。アリは帰国することをサルタンに願うが彼が一万匹の駱駝を献上するといったのを聞いたサルタンはアリの願いを聞き届ない。遂に或る日アリは密にアクメッド王子を町から逃す。しかしグルナアと王子との逃亡は失敗し王子が今や死刑に処せられようとする瞬間大勢の隊商の先頭に立ったアリは現れかねての約束の駱駝を献上し二人の命を救う。しかしやがて駱駝がアリのものでないことがばれて今度はアリが死刑にされることになる。その際どい刹那ふとアリはかの不思議な笛を思い出し早速これを吹き出すと嬉しやその音に合わせて皆が踊り出した。そして疲れて倒れてしまった。突如したたか耳を打たれてアリは目を醒ました。みんな夢だった。笛はありふれた普通の笛だった。怒りんぼの女房はやがて彼に王子の夢など見るものではないということを手痛く思い知らす事であろう。

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作品データ

原題
Heut' tanzt Mariett
製作年
1928年
製作国
ドイツ フランス
配給
松竹座輸入部
初公開日
1928年
製作会社
ウーファ=シネ・アリアンス


[c]キネマ旬報社