戦争の溜息:映画作品情報・あらすじ・評価|MOVIE WALKER PRESS 映画
戦争の溜息
戦争の溜息
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戦争の溜息

公開日不明、戦争
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「ライン悲愴曲」「かつら」のオットー・ゲビュール氏、「ライン悲愴曲」「ウィリアム・テル(1922)」のエルナ・モレナ嬢、ハインツ・クロコー氏、アリベルト・モーグ氏、「西部戦線一九一八年」のクラウス・クラウゼン氏、アルトゥール・デュアルテ氏等が出演する映画でレオ・ラスコ氏がレオ・デ・ラフォルグ氏と共同で執筆した脚本を基にして監督に当ったものでE・S・ツィーセマー氏が撮影している。(無声)

ストーリー

既に四カ年の間、欧州の天地は凄惨な兵火の巷と化していた。1918年、夏、国民は困苦と飢餓に打ちひしがれて喘いでいる。ドイツ大海艦隊は十数ヶ月の久しきに亘って武装したまま何等為す所なく港に錨を投じていた。彼等はスカゲラック沖の海戦で高慢な英国海軍に手痛い傷を与えたのであったが今は最後の総予備隊として出動命令を待っていた。が併し司令部からの命令はいつも待てという悲しいもので乗組員一同は脾肉の嘆に堪えず最早じっといるに堪え切れなくなっていた。戦艦「マーク・グラフ」号の水兵ハインは休暇を利用して酒場の女マリイの許へ通いつめていた。同艦の艦長クロコー大佐の息子フリッツ少尉は長い間の戦争と単調な軍務に飽きてこれを忌避するように見えた。というのは一つにはマリーに対する愛着もあるからである。之がため水兵達は彼を非愛国者として私刑に処せんとしたが、彼はマリーに救われる。艦長はこの事件のため水兵達から問責され且つ息子の不甲斐なさを嘆いて苦悩の余り自殺をしようとする。恰度そこへフリッツが来て今迄の不心得を詫び断然女を諦めて決死隊として出動する潜水艦に乗組むことを誓う。やがて欧州の天地に平和の初光が見え始める。武装解除条約によってドイツ全艦隊は敵国の港湾内に監禁されることになる。1919年、運命の極まる6月21日の朝は物悲しく訪れた。英国艦隊監視の眼を掠めてドイツ全艦隊を自沈せしめよとの秘密信号Vの旗はマーク・グラフ号の檣頭に掲げられた。昂奮し切った機関兵によって各艦底のキングストン・ヴァルヴは開かれ海水は容赦なく奔入し始める。旗艦には戦闘旗が掲げられた。英国艦隊はこれに気づくと狼狽して騒ぎ始め砲火は交えられた。併しこの時既に遅くドイツ艦の沈没は防ぐべくもなかった。艦長クロコー大佐はすべての部下を救おうと努力する間に敵弾に当って仆れる。彼の死体は古い戦闘旗に包まれて艦と共に海底深く葬られた。ドイツ大海艦隊はかくして大西洋上からその英姿を永へに消し去ったのである。

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作品データ

原題
The Grave of German Fleet Scapaflow
製作国
ドイツ
配給
海外映画社
製作会社
オリンピア
ジャンル
戦争


[c]キネマ旬報社