戦艦エムデン:映画作品情報・あらすじ・評価|MOVIE WALKER PRESS 映画
戦艦エムデン
戦艦エムデン
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戦艦エムデン

1932年公開、戦争
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全てサイレント映画として製作された「怪巡洋艦エムデン」と同じくドイツ東洋艦隊の巡洋艦エムデンの戦跡を描いたもので、海軍大尉フォン・ウェルネル原作に基づいてアルフレッド・ハルムとルイス・ラルフが脚色し、ラルフが前記無声映画と同じく監督主演している。助演者はヴェルナー・フュッテラー、ルネ・ストプラヴァ、フリッツ・グライナー、ゲオルク・ハインリヒ、ウィリー・カイザー・ハイル、ジャック・ミロング・ミュンツ等である。キャメラはフランツ・コッホとヨゼフ・ヴィルシングが担任している。

ストーリー

一九一四年の欧州大戦勃発時に、ドイツ東洋艦隊根拠地青島の商業組合主任ロバート・マルチーゼンは本国に居る愛妻メタを呼び迎える電報を発した。その後彼は当時青島に在った巡洋艦エムデンに予備仕官として乗鑑した。その月八月二十二日エムデンは抜錨して敵戦艦撃沈に向かった。艦長ミュラー中佐を戴く艦員一同は祖国の為に決死の覚悟を持って壮途に着いた。同月二十七日フランス帆船を撃沈して門出の血祭とし、九月十日イギリス軍用船を撃沈、十三日にはインド洋上にイギリス汽船ディプロマート号を威嚇して停船させ、ロバートが先頭に船内を臨検して意外にも妻メタの姿を見出して奇遇に喜んだ。九月二十一日には艦の燈火を隠してマドラス港内に潜入して石油タンクを砲撃爆破した。同二十七日にはインド洋上に香港行きの石炭船ビーユレコフ号を拿捕して六千六百トンの石炭を掠奪し、引続き翌二十八日仏暁にはペナン港を奇襲してロシア巡洋艦ジェムチュウクを撃沈した。かくてインド洋上を獲物を求めて馳駆した後、十一月九日早朝イギリス領キーリング列島のココス島に在る海底及び無線電信局を破壊せんとしたエムデンは副長ミェンケ大尉指揮下に五十名の陸戦隊を上陸せしめた。折しも近海航行中のイギリス・オーストラリア艦隊巡洋艦シドニーはココス島無電局から発したSOSを受信した。艦長グロソップ大佐は直ちにエムデン撃沈に向かった。エムデンは速力、砲力共に遥かにシドニーに劣っていた。シドニーはエムデンの着弾距離外から砲撃を加えた。エムデンは手は束ねて敵弾を浴びるほかはなく忽ち死傷者は続出し遂に戦闘力を失った。予備仕官ロバートも名誉の戦士を遂げた。艦は擱座した。艦長は軍艦旗を焼却せしめて残った部下とともにシドニー号に捕虜となった。特に帯剣を許されたミュラー中佐はシドニー艦長と握手しつつ擱座して黒煙に包まれたエムデン敗残の姿を眺めて悲壮な涙を禁じ得ないのであった。

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作品データ

原題
KREUZER EMDEN
製作年
1932年
製作国
ドイツ
配給
地上映画社
初公開日
1932年
製作会社
エメルカ・トービス
ジャンル
戦争


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