F・P一号応答なし:映画作品情報・あらすじ・評価|MOVIE WALKER PRESS 映画
F・P一号応答なし
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F・P一号応答なし

1932年公開
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「勝利者」「狂乱のモンテカルロ」のハンス・アルバースが主演するエリッヒ・ポマー製作の超特作映画で、「人間廃業」のクルト・ジオドマーク作の同名の小説に拠り、「モナ・リザの失踪」「カイロの結婚」のワルター・ライシが脚色し、新人カール・ハートルが監督し撮影は「ブロンドの夢」と同じくギュンター・リッタウ、コンスタンチン・チェット、オットー・ベッカーが協同している。アルバースを助けて「吸血鬼」のシビル・シュミッツ、「トンネル」のパウル・ハルトマン、「狂乱のモンテカルロ」「M」のペーター・ローレ、「女人禁制」「ヒットラー青年」のヘルマン・シュピールマンスが出演している。音楽は「少年探偵団」のアラン・グレイの担当である。

ストーリー

大西洋横断その他冒険的な飛行を敢行して世界に名を知られているエリセンは、親友のドロステが製作したFP一号の設計図を故意に盗んで世をアッと言わせた。盗んだといってもレナーツ工場の秘密書庫から応接室へ運んだだけであるが、このためにFP一号は一夜にして世界的に有名なものとなった。人々は初めてFP一号とは大西洋の真中に浮べられる人工の浮島--欧米両大陸をつなぐ航空路を安全ならしめるエアポートである事を知った。エリセンのこの苦肉の宣伝策は当たって、幾何もなくFP一号の製作は世界注視の中にレナーツ工場で始められた。そしてレナーツ工場主の令妹クレアは快男児エリセンを恋する身となったのであるが、飛行の魅力に囚われている彼は、自らも恋しているクレアであったが、結婚して平凡な家庭の良人となることを快からず思い、彼女を振棄てて無着陸世界一周の壮途に上った。ところがエリセンは何処で如何なる故障に遭ったか全然消息を絶ってしまった。寂しいクレアの慰めはエリセンの親友、FP一号の設計主任ドロステだった。そして三年後遂にFP一号は大西洋上に浮かんだ。ところがその完成を喜ばない資本家団があった。そのスパイのダムスキーはFP一号の開業式の前日、ドロステを倒し、排水ポンプを破壊し、FP一号の総員をガスで眠らせたのである。FP一号の応答なきに憂えたクレアは婚約者ドロステの安否を気遣い、尾羽打枯らして帰り来ったエリセンに頼んでFP一号へ飛んだ。着いてみるとFP一号は沈みかかっていた。ドロステは重傷を負っていたが、生命には別條はなかった。瓦斯中毒の人々も救はれた。エリセンは恋人がドロステと結婚すべき運命にある事を聞いて憤ったが、潔く恋をあきらめて救援の船を求めて暴風の洋上を飛んだ。かくてFP一号は危機一髪の瀬戸際に救はれ、ドロステとクレアは華燭の盛典を擧げた。そして快男兒エリセンは冒険を求めて孤影淋しく南米へ去ったといふことである。

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作品データ

原題
F.P.1 ANTWORTET NICHT
製作年
1932年
製作国
ドイツ
配給
東和商事
初公開日
1932年
製作会社
ウーファ


[c]キネマ旬報社