氷島の漁夫:映画作品情報・あらすじ・評価|MOVIE WALKER PRESS 映画
氷島の漁夫
氷島の漁夫
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氷島の漁夫

1924年公開
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ピエール・ロティの傑作小説を映画化したものでフランス映画界穏健派の重鎮であるジャック・ド・バロンセリ氏が脚色監督したものである。主役は「冤罪」「恐怖十年」等出演のシャルル・ヴァネル氏と我が国には初お目見得のサンドラ・ミロワノフ嬢とが勤め、サン・ジュアナ氏、ボワイエ夫人等が助演している。無声。

ストーリー

ゴオ・メヴェルは父と共に十五年の間住みなれたパリを去って、故郷であるブルターニュの北岸ペポルの港町に帰って来た。そこにはゴオの大伯母のイヴォンヌ婆さんが淋しく暮らしていた。海はイヴォンヌ婆さんの夫も子供達も皆奪ってしまったのだ。婆さんの命の杖はたった一人生残った孫息子のシルヴェストルだった。しかしフランスは近々の内に彼を兵士にする筈だった。シルヴェストルは氷島の漁夫ヤンを実の兄のように慕っていた。パリから帰った翌日ゴオはヤンに逢った。彼女は此の生まれながら勇敢な船人である氷島人を頼もしい男よ好ましい男よ、と思った。そうして或る婚礼の舞踏会でヤンと踊ったゴオは自ら彼の許嫁となったように思った。けれどもヤンは約束通りにゴオを訪ねて来なかった。ゴオの胸中を察したシルヴェストルは何故ゴオと結婚しないかとヤンに訊ねた。俺は海と婚礼をしなければならない身の上だよとヤンは答えた。シルヴェストルは中国へ出征して戦死した。イヴォンヌ婆さんは気が違った。父に死なれて零落したゴオは婆さんを親切に世話した。寒い冬も去ろうとする頃ヤンが訪れて大漁の話をしゴオに妻となってくれと頼んだ。彼等の結婚式が挙げられてから六日目にはヤンは氷島に漁に赴いた。六日間の幸福をゴオは私たちの幸福を海が嫉妬しなければいいがと言った。八月の末漁船は帰って来た。しかしゴオが待ったヤンの乗船マリー号は戻って来なかった。ヤンは暗い夜氷島沖で海と婚礼をしたのだった。岬のはずれの十字架の下に泣き伏したゴオの黒い着物の裾が夕風にふるえていた。

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作品データ

原題
Pecheur d'Islande
製作年
1924年
製作国
フランス
配給
柳商店映画部
初公開日
1924年
製作会社
バロンセリ


[c]キネマ旬報社