あかつき(1933):映画作品情報・あらすじ・評価|MOVIE WALKER PRESS 映画
あかつき(1933)
あかつき(1933)
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あかつき(1933)

1933年公開
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「桃源郷」「私は昼あなたは夜」のケーテ・フォン・ナギと「コスモポリス」「白日鬼」のハンス・アルバースが主演する映画で、「朝やけ」のグスタフ・ウツィツキが監督に当たった。「朝やけ」の原作者ゲルハルト・メンツェル作の小説「逃亡者」を作者自ら脚色したものである。撮影は「桃源郷」「真紅の恋(1933)」のフリッツ・アルノ・ワグナー、音楽は「朝やけ」のヘルバート・ヴィントが夫々担当している。助演者は「自殺倶楽部」のオイゲン・クレッパー、「薔薇の寝床」のイダ・ヴュスト、「朝やけ」のフリッツ・ゲンショウとフリードリッヒ・グナス、新進のフランツィスカ・キンツ、カール・ライナー等の面々である。

ストーリー

一九二七年騒乱の満州、国際都市ハルビンはロシア国境からの避難民でごった返していた。母を失って泣きわめく子、夫にはぐれて狂気の妻、八月の日中だというのに水道が破壊され疲れ切った避難民は一滴の水にもありつけない。汗だくの中国兵が罵りながら行進して行く。時々市街戦の銃撃、家層の崩れ落ちる音。その中を一群の白人達が歩いていた。遠くヴォルガ地方から徒歩でソビエトを脱走して来たドイツの移民である。彼等は赤衛軍に追われ、而も彼等の指導者ラウディはサボタージュ事件の首謀者として懸賞金まで附けられているのだ。唯一の救いは共同租界で開かれている満州騒乱に対する各国代表の会議である。しかし委員達は此の脱走者に冠する決議を次の会議まで延期した。その間ソビエトの手に捕らえられたら生きて祖国へ帰る望みはないのだ。会議は頼りにならぬ、自分達の力で逃れる他はない。ハルビンを離れ満鉄の線へ出ればもう大丈夫だ。其の時彼等は計らずも中国軍の征服を着たドイツ人に会った。彼は南京政府の軍事顧問アルネットだ。自分を放逐したドイツに反感を持っている彼は、同胞の脱走者に始め何の親しみも覚えず追い払った。だが彼が中国当局の反対を押し切って北京へ行こうと一人停車場へ来た時其処で又一同と一緒になった。レールの上に並んだ汽車は水か切れ動かす人もなく、只死んだ蛇の様に静まり返っていた。たった一つの汽車に石炭が積まれ水が充満している。アルネットも一同も此処でハルビンを去ろうとする。だがレールは砲弾で切断されているのだ。同じドイツの人間だ、鉄路を修理する他に助かる道はないと、アルネットは一同を励まして仕事に掛かった。ラウディの妹クリスチャの男勝りの気性が彼の目に映った。幾度か動揺する移民達を宥めて仕事が続けられる。間近に迫った赤軍の銃弾で一人の若者が倒れた時、身重の女は汽車の中で出産した。やがて夜がほのぼのと明けた。見よ、鉄路は見事に修復されたではないか。南へ、大連、上海、ハンブルグ、今列車は黒い煙を吐いて突進する。其の上でアルネットはしっかりとクリスチャを抱いていた。

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作品データ

原題
Fluchtlinge
製作年
1933年
製作国
ドイツ
配給
東和商事
初公開日
1933年
製作会社
ウーファ


[c]キネマ旬報社