ジャンダーク:映画作品情報・あらすじ・評価|MOVIE WALKER PRESS 映画
ジャンダーク
ジャンダーク
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ジャンダーク

1935年公開、87分
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ブルーノ・ドゥダイの製作した映画で「あかつき」「朝やけ」と同じくゲルハルト・メンツェルのシナリオ、グスタフ・ウツィツキの監督になる作品。主役は「黒鯨亭」「郷愁」のアンゲラ・ザローカー、「トンネル」「偽むらさき」のグスタフ・グリュントゲンス、及び「卒業試験(1933)」「ヒットラー青年」のハインリヒ・ゲオルゲの三人で、以上を助けて舞台出のルネ・デルトゲン、エリッヒ・ポント、ヴィリー・ビルゲル、テオドル・ロース、「桃源郷」のアリベルト・ヴェッシャー、「黒鯨亭」のフランツ・ニクリッシュ、「あかつき」のファイト・ハーラン等が出演している。キャメラは「最後の中隊」「南欧横断列車510」のギュンター・クランプで、音楽はペーター・クロイダーの担任。

ストーリー

一四二九年、時のフランス国王シャルル七世は、内には奸臣に取り巻かれ外にはイギリス軍の功囲を受けて、王とは名のみの日を送っていた。イギリス軍の将タルボットはプルグント大公の内応を得てシャルルの拠るオルレアンの城を目睫の裡に陥れようとしている。王の異母弟マイユゼはイギリス軍に休戦延期の使いに行き却って侮辱を被ったので憤怒を発し、最後の決戦を人々に計った。だが、デュノア将軍も財政顧問のトレムーイユも司令官のアランソンもそれを肯じない。彼等は戦を長引かして己れの懐を肥やすことのみを考えているのである。シャルルは奇蹟でも起こらない限りはイギリス軍とは戦えぬと嘆じた。すると、その時に奇蹟が起こった。フランスの東北のドムレミーの片田舎に生まれた十八才の処女ジャンヌは、祖国を救え、との神の声を聞いて王の許に参じた。狡く賢いシャルルは此の奇蹟の処女を利用して、フランス国中に愛国の狂言を呼び起こすことを考えた。かくて百合の花を紋章とした旗を振り翳すジャンヌを陣頭に立てたフランス軍は勇気猛く奮進してイギリス軍を打ち破った。七ヶ月に亘るオルレアンの囲みは解けた。ジャンヌはランスの大寺院で国王に戴冠式を挙げさせた。だが、やがて人々は平和になると銀の鎧に身を固めている奇蹟の処女の勲を忘れた。これに気づかぬのはジャンヌだけである。そして今では兵士達ですら、彼女の立派な鎧と己れの税金とを結びつけて不平を云った。更にトレムーイユは戦終わったため巨利を貪れなくなったのでジャンヌを憎んだ。戦いの後、黒死病が来た時、彼はそれをジャンヌの出現に帰した。シャルルはジャンヌの頭上から奇蹟の後光が消えて行くのを早くも見てとった。再び戦いが始まりジャンヌは先頭に立ったが、今度は従う者はマイユゼ一人だけである。ジャンヌは二年の間、各地に苦戦した。しかし光を失った処女は遂に一四三一年イギリス軍に捕らわれ、ルーアンの町に送られ、そこの宗教裁判は彼女を目して妖女とした。マイユゼは彼女が焚刑されると知ると、国王の救いを願った。だが、賢いシャルルはジャンヌが既に何らの役に立たず、死んで始めて愛国の神になることを察した。そして、フランスとその国民を守るために、ジャンヌをみすみす焼き殺させた。五月二十四日、ジャンヌは国王からの救いを待ちつつ焔の中に死んだ。政治とはこういうものなのだ。

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作品データ

原題
Das Madchen Johanna
製作年
1935年
製作国
ドイツ
配給
東和商事
初公開日
1935年
上映時間
87分
製作会社
ウーファ


[c]キネマ旬報社