紅天夢:映画作品情報・あらすじ・評価|MOVIE WALKER PRESS 映画
紅天夢
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紅天夢

1935年公開、ファンタジー
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「桃源郷」「陽気な王子様」のウイリー・フリッチュが主演する映画で、「カルメン狂想曲」「カイロの結婚」のラインホルト・シュンツェルが原作脚色監督したギリシャ神話風刺劇である。フリッチュをめぐって新進のケーテ・ゴールト、「桃源郷」「歌へ今宵を」のパウル・ケンプ、新人フィタ・ベンクホッフ、「朝やけ」のアデーレ・ザンドロック、「カルメン狂想曲」のヒルデ・ヒルデブラント、「桃源郷」のアリベルト・ヴェッシャー等が出演している。音楽及びキャメラは等しく「桃源郷」のフランツ・デーレ、フリッツ・アルノ・ワグナーが夫々担当した。

ストーリー

大空の神殿オリムポスの王座には、神々をしろしめす大神ジュピターが二千年来絶え間ない女神ジュノーの小言に悩んでいた。暇な一日、商業と使いの神メルキュールを呼んで、近頃地上を騒がしているスパルタとテーベの争いの様子を聞いていると、地上から自分に祈りを捧げている声が耳に入った。神通の眼鏡で地上を御覧になると、テーベの勇士アムフィトリオンの妻アルクメーネが夫の勝利を願っている美しい姿が映った。彼女のあでやかさにジュピターの老いたる心にも若き日の血汐が甦って来た。早速メルキュールを供にジュノーをうまく胡麻かし、テーベの都へ降りられたが、アルクメーネは道心堅固で手に負えない。そこでジュピターはちょうどテーベ方の勝利でアムフィトリオンが凱旋の中途にあるを幸い、重宝な神通力で見事彼に化けて、メルキュールは従卒ゾシアスに化けて堂々と、意外に早い夫の凱旋に狂喜するアルクメーネの館へと乗り込んだ。さて首尾よく彼女を騙しおおせたジュピターは、もう敵を射止めたも同然と安心して、つい一杯きこし召したのが禍いとなり、二杯、三杯、之から愛の睦言を交わさんと云う時になって湯殿で前後不覚に眠ってしまった。冷たい夫の態度にアルクメーネは腹を立てるばかりであった。翌朝本物のアムフィトリオンは堂々と凱旋したが妻は迎えにも現れない。そこへ夕べジュピターの姿を垣間見たアルクメーネの友達等がアムフィトリオンを焚きつけたので、嫉妬に燃えた彼は妻を責めたが彼女の言う事は辻褄の合わぬ事ばかり。てっきり妻の不貞とアムフィトリオンは裁判所に駈け込んだ。所がそこの検事とは先廻りしたジュピターとメルキュールである。取りのぼせた彼を巧く騙してその間に解決をつけ様としたが、天上界からこれを見たジュノーが角を生やして下界へ下りて来た。これで万事は明かとなり、さすがの神様も道心堅固なアルクメーネにはどうもなさり様がなかった事が判明し、相抱くアムフィトリオンとアルクメーネの幸福な姿を後に三人の神々は再びオリムポスの神殿へお帰りになった。

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作品データ

原題
Amphitryon
製作年
1935年
製作国
ドイツ
配給
東和商事
初公開日
1935年
製作会社
ウーファ
ジャンル
ファンタジー


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