フランス日和:映画作品情報・あらすじ・評価|MOVIE WALKER PRESS 映画
フランス日和
フランス日和
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フランス日和

1932年公開
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サイレント時代からフランス映画界の腕利きとして知られて来たロバール・ブードリオズが作ったオペレット映画で、「三文オペラ」のフランス版や「アトランティド」に出演したソロレルが主演するものである。原作はR・ベッソン、G・ファーブレ両氏の合作した舞台劇で脚色にはブードリオズ自身が当った。本映画に附せられた歌は、ライオネル・キャゾウ、ジャック・バテルの両氏が作曲に、R・フェラル、F・モントワ、ブードリオズの三氏が作詞に協力したものである。なお助演者の人々は「ミス・ヨーロッパ」のジョルジュ・シャルリア、リュシアン・ギャラス、舞台出のピエール・ジュヴネ等である。

ストーリー

十一ヶ月もの長い間、毎日いかめしい御役所の中で窮屈な日を送っていると、柔らかい草原、のんびりとした田舎の気分を渇望するようになるのも無理はない。で青年官吏サルメットは休暇を控えて、新調の自動車で田舎を走り廻ろうと桃色の夢をいだく。しかしただ一人出かけるよりは美しい女友達を一人連れて行きたいものだと考える。そこで彼は自分のところの大将が休暇明けにやることになっている演説の原稿を用意するのだと称してポーレットという若いタイピストを個人秘書の資格で連出すことになる。新聞記者のミレエも旅行に加わる。自動車乗りの名を恥かしめぬものにはいつも自動車好きの友人が沢山あるものだ。やがてその当日、自動車屋と議長、ル・ユブロオ・モルナックの懇切なる注意をうけて車上の人となったサルメットとその同行者達は勇ましく駆けだすが、路の幅は新米運転手にとってお誂え向きばかりに出来てはいない。三人連の旅は仲間外れが出来る。両友はやがてポーレットを張り合ってひどい事を仕合う。カンヌへ着くとお互いに相手の存在が鼻について二人は様々な事をして勝負を争う。そしてくじ引きで終にミレエが敗れる。それも長くは続かない。というのはサルメットがかち得た彼女を連れて行く途中、車の故障でポーレットはミレエの許に戻って来たからである。ミレエはしてやったりと彼女をとある小島に誘い出す。しかしミレエは美しい同伴者の御機嫌を取ろうとはせず船乗り相手にトランプなどやりだしては彼等の様に罵り、タバコをふかし、唾を吐きちらす。ポーレットがすっかり呆れてしまう。そして二人の跡を追って来たサルメットは彼女から救い主の様に迎えられる。勝利は彼のものであろうか? 恋人に神様はあっても自動車乗りにはない。サルメットはその未熟の犠牲者となる。今度は大した故障でもないが悪い時には悪いもので素晴らしい自動車と女にかけては充分経験を積んでいるル・ユブロオ・モルナックの為にポーレットをさらわれて仕舞う。情熱や機械の重荷から脱した両友はものさびたフランスの片田舎で田園生活の天真爛漫な悦びを見出した。身なりをかまわず大声で笑いながら酒を酌む陽気な二人はパリーの新聞記者とも食道楽のお役人とも見えなかった。時が経って車の支度が出来る、二人はこの無上の生活をすてて冷酷な文明の都に帰って行くだろうか?

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作品データ

原題
Vacances
製作年
1932年
製作国
フランス
配給
ヒロモト映画社
初公開日
1932年
製作会社
ゴーモン・フランコ・フィルム・オベール(GFFA)


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