恋の人魚:映画作品情報・あらすじ・評価|MOVIE WALKER PRESS 映画
恋の人魚
恋の人魚
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恋の人魚

1948年公開、恋愛
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「第七のヴェール」「情炎の島」の製作者シドニー・ボックスが抜てきしたドキュメンタリー作家出の新人監督ケン・アナキンの第三回監督作品で、ピーター・ブラックモアが自作の舞台喜劇を脚色したもの。撮影はレイ・エルトンが撮影し、音楽はテムプル・アバディの作曲である。出演は「失われた男」「捕われた心」のマーヴィン・ジョンスの娘グリニス・ジョンズ、英国映画一流スターのグーギー・ウイザース、「妖婦」「艶ごと師」のグリフィス・ジョーンズ、新人スターのジョン・マッカラムを始め、「暁の決闘」のマーガレット・ラザフォード、デイヴィッド・トムリンソン、イヴォンヌ・オウエン、ソニア・ホルム等である。シドニーの妹ベティ・E・ボックスが製作した。

ストーリー

開業医ポール・マーティンは休暇にコーンウォールへ魚釣りに出掛ける。妻のクレアが魚釣りは御免だというので、久々の独身休暇である。釣糸をたれていると、グイグイ引張られポールは海の中へ引ずりこまれた。気がつくと洞窟の中の岩の上で、美しい人魚が側にいた。彼女はミランダと名乗り、ロンドン見物がしたいという。いやなら人間の世界へ帰さないと淒まれ、ロンドンの衣装店から数着の服を取よせ尻尾は毛布で包んで隠し、歩けない病人という体裁でポールはミランダをロンドンのアパートへ連れて来る。足の悪い患者は老女と、一人合点していたクレアは、すごい美人なのと、夫になれなれしくポール、ポールと呼びかけるので仰天してしまう。ポールは変り者の看護婦ケイリーを雇い、彼女にだけはミランダの本体を知らせて世話をさせる。ミランダはポールばかりでなく、抱え運転手チャールスにも秋波を送り、クレアの親友の女帽子屋イゾベルの婚約者ナイジェルまでも口説く。そのためにチャールスと恋仲の女中ベティはすっかりみじめな気持ちになったが、色々怪しい筋の多いミランダの身辺に探索の目を向ける。ミランダは大英博物館見学と称して、ナイジェルのアトリエを毎日訪ね、肖像画を描いてもらう。それを知ったイゾベルは婚約の指輪をつき返す。内心穏やかでないクレアも、ベティから、ミランダが浴槽の中で眠るらしく、毎日朝早く水を流す音が聞こえる、と聞き、また金魚ばちの金魚が段々へるのを見て、ミランダはただの女ではあるまいと疑いはじめる。ある夜遅く忍びやかに夫がミランダを抱いて帰って来るのを見附けた彼女は、ミランダの髪の毛がぬれているのを見ていよいよ怪しむ。翌晩ポールがミランダの二度目のオペラ見学に連れて行った留守に、ミランダのたんすを開けてみたクレアは、海藻や貝がらを発見した。そこにナイジェルが訪ねて来て、ミランダに結婚を申込みに来たのだという。続いて運転手も女中に隠れて来て、クレアにミランダに会わせてくれという。二人共ミランダの髪の毛を首飾りのように首にかけているのがわかると、さすがにナイジェルは幻滅して引上げる。クレアが大英百科全書の人魚の項を調べたところへ、ポールが帰って来る。彼女は夫もミランダの髪毛を持っているのを知ると憤慨して、海の牛科の動物なんかにだまされるのは人類の恥だわとば倒する。その言葉に魔法から覚めた気がしてポールは幻滅を感じる。それを知ったミランダは一人で車イスを動かして深夜の街上へ逃げ出し、ポールとクレアが追っかけて行くと、橋の上からテムズ河の真中へ身を投げた。夜の明けぬうちにミランダが海まで出られるといいが、という夫にクレアは、独身休暇にまだこりないのと柳眉を逆立てた。

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作品データ

原題
Miranda
製作年
1948年
製作国
イギリス
初公開日
1948年
製作会社
ゲインスボロウ
ジャンル
恋愛


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