春愁:映画作品情報・あらすじ・評価|MOVIE WALKER PRESS 映画
春愁
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春愁

1936年公開、0分
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「春の調べ」「春の流れ」のグスタフ・マハティが渡米前にイタリアで監督した映画で、イタリア映画界の花形シルヴァーナ・ジャキーノが主演し、「リビア白騎隊」のアントニオ・チェンタと「春の流れ」のマリア・レイが相手役を勤め、リヴィオ・パヴァネリ、オリヴィア・フリエット、ラウラ・ヌッチ等が助演している。撮影は「修学旅行」「巨人ゴーレム(1936)」のヴァクラフ・ヴィッヒの担当。脚本はジュゼッペ・アダミ作の小説に基づいてマハティが書いた。

ストーリー

ファンニイは一流の舞踊家になろうと精進しているオペラ座の踊り子だった。新聞記者マリオと恋仲になっている彼女ではあったが、自分を立派な芸術家に仕上げようとしている養父であり劇場の舞踊教師であるロンケッチの気持ちを思うと、恋のみに走り得ぬ悩みが涌くのだった。劇場ではバレーの練習が始まっている。ロンケッチが情熱をぶちまけて指揮している稽古場に、主役のサンドリは今日も遅刻をして未だ姿を見せない。ロンケッチはこの我侭な主役を退けてファンニイに代役を命じた。其処へ現れたサンドリと激しく言い争う内、老齢のロンケッチは興奮の余り倒れてしまった。そしてファンニイに立派な舞踊家になれと言い残して息を引き取った。彼女はマリオと同じアパートで、彼に慰められ乍ら友人として暮らしていた。ファンニイの親友ピエーラは劇場を止めてキャバレーで歌っているうち、アメリカの実業家ミクロプロスには拾われ、ホテルで豪華な生活を始めた。しかし商売に忙しい彼はピエーラにも本当の愛情は寄せなかった。ファンニイはミクロプロスによって有名な舞踊家アレキサ夫人に紹介され、天分が認められて契約を結んだが、結婚して一緒にアメリカへ渡ろうと言うマリオの愛情を思うと、ファンニイの心は絶えず動揺するのであった。アレキサ夫人はファンニイとマリオの婚約を聞くと、彼女の天分を惜しんでそれに反対した。演出家ラウリは老師ロンケッチの志をつぐ為にも、結婚を思い止まって舞踊家としての天分を伸ばすべきだと勧告する。亡き師の事を想うとファンニイも我を忘れて舞踊に精進した。いよいよファンニイが主役となる初日の夜、楽屋にマリオからの花束が届けられた。それには彼女の成功を祈り、独り寂しくアメリカへ行くと記してある。たまらなくなった彼女は衣裳を脱ぎすてて外へ飛び出した時、去った筈のマリオが廊下にいるのに会った。顔を見れば又しても口喧嘩である。再び取って帰した彼女は舞台へ出て大成功を納めた。其夜ホテルへ帰ったピエーラは一片の紙片によってミクロプロスに捨てられた。ファンニイの舞台は絶賛の辞を浴びつつ成功したが、マリオに去られた心は言い様もなく淋しかった。或日ふと新聞には「舞踊界の新星ファンニイ」と題してマリオの書いた記事が出ている。彼も何処かで愛するファンニイの成功を心から祈っているに違いない。

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作品データ

原題
Balleaine
製作年
1936年
製作国
イタリア
配給
エムパイヤ商事
初公開日
1936年
上映時間
0分
製作会社
AFI


[c]キネマ旬報社