日曜日のピュ:映画作品情報・あらすじ・評価|MOVIE WALKER PRESS 映画
日曜日のピュ
日曜日のピュ
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日曜日のピュ

1994年10月4日公開
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「ファニーとアレクサンデル」を最後の劇映画としたスウェーデン映画の巨匠、イングマール・ベルイマンが自身の幼年時代の体験を元に書き下ろした脚本を、実子で本作が監督デビューとなるダニエル・ベルイマンが、伝統的な北欧児童映画のスタイルで映画化した家族史ドラマ。やはりベルイマン脚本によるビレ・アウグスト監督「愛の風景」(92)の続編に当たるが、自分の両親の恋人・新婚時代を描いた前作に対して、父との関係を主題に描いた、自伝的色彩の濃い一編。原題の「日曜の子供」とは、日曜日に生まれた子は不思議な力を持つ幸運な子、という言い伝えからきている。製作はカティンカ・ファラゴー、撮影はトニー・フォルスバーグ、音楽はクラス・エングストレム、美術はスヴェン・ヴィグマンが担当。主人公のピュは、テレビ用児童映画で活躍するヘンリク・リンロース。父親役に「みじかくも美しく燃え」「ジョー・ヒル」のトミー・ベルグレン。共演は「私は好奇心の強い女」のボリエ・アールステットほか。

ストーリー

1920年代、スウェーデンの田園の夏。8歳のイングマ_ール(ヘンリク・リンロース)は、皆が赤ん坊のように“ピュ”と呼ぶのが不満だ。彼は周囲の女性の胸が気になりはじめる一方で、古い時計の中に住む魔女を殺して自分も自殺した時計職人の話を聞いて、死の恐怖におののいている。ちょっと変人のカール叔父さん(ボリエ・アールステット)や、いたずらでひどい目に遭わせるが、時折こっそりヌード写真集を見せてくれたりする4歳年上の兄、ダーグ(ヤコブ・レイグラーフ)と過ごす日々は楽しいものだった。だが、彼は牧師である父(トミー・ベルグレン)があまり自分に打ち解けてくれないことに悩み、さらにある時、偶然に父と母(レナ・エンドレ)の口論を立ち聞きし、初めて知った両親の不仲にショックを受ける。その夜、ピュは夢であの時計職人の亡霊に出会う。68年、初老のイングマールはすっかり老いた父を訪ねた。父は亡き妻の日記を読んで、「自分が妻を理解していなかったことを後悔している」と彼に語る。イングマールは少年時代の記憶に思いを馳せる。ある日曜日、遠くの教会へ説教をしに行く父から珍しく同行を誘われた彼は、川を渡るはしけの上で水に足を浸すと「水に落ちたら助からんぞ」と父から厳しく叱られる。むくれたピュは口もきかず、こっそり入った教会の礼拝堂でハエのたかった死体を見て震え上がった。帰り道、父は優しく接してくれ、一緒に泳いだり自分の考えを喋ったりするうちに、ピュはとても幸せな気持ちになる。父は「お前も私も、幸運な日曜日の子供だよ」と言う。「幸福とは今のような状態のことかな」と彼なりに理解したピュは、夕立の中で父と2人、何となく楽しくなってくるのだった。

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作品データ

原題
Sunday's Children
製作年
1992年
製作国
スウェーデン
配給
セテラ=アスク講談社(配給協力=オンリー・ハーツ)
初公開日
1994年10月4日
製作会社
サンドリュー・フィルム=テアトルAB


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