昭和残侠伝 死んで貰います|MOVIE WALKER PRESS
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昭和残侠伝 死んで貰います

1970年9月22日公開,92分
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一年ぶりで東映に戻ってきたマキノ雅弘が、傑作「残侠伝」シリーズの演出にあたる。脚本は「博徒仁義 盃」の大和久守正、監督は「牡丹と竜」のマキノ雅弘、撮影は「新網走番外地 大森林の決闘」の林七郎がそれぞれ担当。

ストーリー

※結末の記載を含むものもあります。

東京下町。古い暖簾を誇る料亭「喜楽」に生まれた秀次郎は、父が後妻をめとり妹が生まれたとき、家を出て渡世に身を沈めた。血のにじむような苦労が続く駈け出し時代の数年。ある寒い夜、秀次郎はなけ無しの金をはたいて挑戦した勝負でイカサマとも知らず無一文になり、雨をしのいで銀杏の木の下にうずくまっていた。その時出会ったのが、芸者になったばかりの貧しい娘・幾江だった。それから三年、押しも押されもせぬ堂々たる渡世人になった秀次郎は、イカサマ師とのごたごたで刑を受ける身となった。時は流れ、秀次郎の服役中に関東大震災が起き、「喜楽」は一家離散の瀬戸ぎわにと追い込まれるが、これを支えていたのは板前の風間重吉と小父の寺田だった。大震災を境いに新しい近代都市として生まれ変っていく東京。「喜楽」もまた、苦しい内情とは裏腹に、木の香も匂う真新しい建物となった。昭和二年、出所した秀次郎は偽名で板前として働くこととなり、その姿を寺田は涙の出る思いで見守っていた。一方幾江は売れっ妓芸者となって秀次郎の帰りを待っていて、重吉と寺田の計いで二人は七年ぶりに再会する。そんな頃、寺田一家のシマを横取りしようとことあるごとに目を光らせていた新興博徒の駒井が、「喜楽」を乗っとろうとしていた。秀次郎の義弟・タケシは相場に手を染め、むざむざと「喜楽」の権利書を取り上げられてしまう。それを買い戻す交渉に出かけた寺田が、帰り道で襲撃され殺される。駒井の執拗な挑発に耐えてきた秀次郎だが、かけがえのない恩人の死に、ついに怒りを爆発。重吉と共に駒井のもとに殴りこみ、駒井をたたっ斬るのだった。

作品データ

原題
Hell is A Man's Destiny
製作年
1970年
製作国
日本
配給
東映
上映時間
92分

[c]キネマ旬報社

  • rikoriko2255

    やまひで

    3.0
    2019/9/18

     ちょうど小橋を渡りきったところで脇から風間に「重さん!」と声を掛けた秀次郎、風間に近づいてさらに続けて言う:
    「重さん、このケリは俺に付けさせておくんなせえ。堅気のおめえさんに行かせる訳に行かねえ。」

     これまでのアングルを逆にして、秀次郎の後姿が画面右、風間の斜め正面が左画面となり、風間は口を開ける:「秀次郎さん、あれから十五年...」

     懐から短刀を取り出して、それを見つめながら、風間は続ける:
    「見ておくんなせえ! 恩返しの花道なんですよ。」すると、封印をされた短刀のアップ。風間はその短刀の、握った右手の親指で、封を切る。その短刀と秀次郎の顔のアップ。短刀を見つめていた秀次郎、目だけを上に上げて無言で風間の方を見つめる。逆アングルで風間の顔がアップになると、風間、固い意志を秀次郎に告げるように:
    「ご一緒、願います。」

     ここで、テーマソングが再び鳴り出し、風間から目をそらした秀次郎、まずは無言で一人で歩き出す。数歩先に画面の奥の方に歩いた秀次郎、振り返って風間の方を見やると、風間の方もまた歩き出し、秀次郎に追いつき、追い越そうとする刹那、秀次郎が左手で風間の右肩に手を掛ける。こうして、風間は、秀次郎と並んで「恩返しの花道」を歩んで行くのであった。

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