餓鬼娘:映画作品情報・あらすじ・評価|MOVIE WALKER PRESS 映画
餓鬼娘
餓鬼娘
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餓鬼娘

1931年公開
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「河上の別荘」「大海の底」と同じくジョン・フォードが監督する作品で原作はモード・フルトンの筆になる舞台劇、それを「リリオム」のS・N・ベールマンを「我が心の歌(1930)」「リリオム」のソニア・レヴィーンの二人が映画劇に書き改めた。主演者は「天下無敵」「マイク」のサリー・オニールで、舞台出のアラン・ダインハート、「愉快な武士道」「繁昌娘」のフランク・アルバートソン、「河上の別荘」「大海の底」の老ウィリアム・コリヤー、チャップリンに見いだされて「街の灯」に出演したヴァージニア・チェリル、「おしゃれ牧場」のジューン・コリアー、「蹴球大学」のJ・ファーレル・マクドナルド、マーガレット・マンが助演。カメラは「妾は貴方のものなのよ」「速成成金」のジョセフ・オーガストが担当である。

ストーリー

ストオリーの材料をさがしに夜間裁判所へ来た小説家マクミラン・フォレスターはそこで裁判長の前に呼び出されて訊問を受けている「餓鬼娘」と色名された一少女に興味を感じた。宿なしの放浪児であると聞いた彼はさっそく彼女を家へ引き取ることにした。マックの家はなかなか豊かな暮らしで父親は亡くなった後だったが母親と弟のスティーブンとがいる。そしてマックの愛をかち獲ようとしているアンジェラ、ジェーン二人の女性が邸を訪れた。「餓鬼娘」の性格はこうした上流家庭の人と比べるとかなり違っているのでマックはその点に興味を感じ、そこを研究して小説のモデルにしようとしているのであるが、愛はいささかも感じていなかった。然るにマックにこうした目的があるとも知らぬ「餓鬼娘」は彼が世話してくれる親切にいつか恋に似たものを心の中に芽生えさせていた。この結果、彼はアンジェラや、ジェーンから怨みを買い、時には激しい喧嘩さえした。ところが「餓鬼娘」を心から愛しているのは実はマックの弟のスティーブンで、しかも母親の片寄った愛情から彼は、父から残された西部の牧場までも利己主義な兄のために奪われようとしていた。「餓鬼娘」のことで兄弟はある時対立的な立場にたった。試されるとも知らぬ「餓鬼娘」は二人の前の呼び出された時、スティーブンを失恋させるような態度をとってしまった。だが、悄然と去るスティーブンを見たとき、彼女は始めて自分が彼を愛しているのを悟った。そして彼の所有権ある牧場がマックのために売り飛ばされんとするのを聞いた彼女は憤然とマックの非を鳴らし、母親の不明を詰問した。彼女の言葉によってマックも自分の過ちを知った。そして改めて彼女に対して愛を求めたが、「餓鬼娘」の心の主は既にマックではなかった。西部の牧場に寂しく向かうスティーブンの後を追う「餓鬼娘」の面には喜びの色があった。

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作品データ

原題
The Brat
製作年
1931年
製作国
アメリカ
配給
フォックス支社
初公開日
1931年
製作会社
フォックス映画


[c]キネマ旬報社