未成年(1955):映画作品情報・あらすじ・評価|MOVIE WALKER PRESS 映画
未成年(1955)
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未成年(1955)

1955年10月18日公開、106分
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一人息子が母の期待の大きさに苦痛を感じ、次第に身をもちくずし、一度は立直ろうとするが遂に悪の仲間の為に殺されてしまう悲劇。「三つの顔」の井上梅次が脚本と監督をかね、間宮義雄が撮影を担当する。主なる出演者は、新人長門裕之、「綱渡り見世物侍」の清川虹子、「銀座二十四帖」の安部徹、「美女と怪龍」の日高澄子、「沙羅の花の峠」の芦川いづみ、「月夜の傘」の伊藤雄之助など。

ストーリー

父なきあと、母は横浜の鉄工所に働く一人息子啓一の出世だけを心の支えにしているが、啓一には母の期待が重荷だった。正義感の強い啓一はある夜、与太者ワンツーの健と争い、あやまってノミで刺すが、親分株の五郎は啓一の度胸に惚れ込み、情婦ミッチイのいるキャバレー・ギルダに案内した。出世の道を五郎たちの世界に求めて、啓一は母の忠言もきかず、家を飛び出した。自分の意志一つで堕落しないですむと信じている啓一は、健の後釜に坐って巾をきかすようになり、健の情婦マッチンも今では彼に身をまかせた。だが、ある日、靴磨きの三太少年の姉で花売り娘の京子から不良と呼ばれ、さらに健の姉芳子には足を洗うように諭され、彼は初めて苦悩するのだった。やがて、五郎がヒロポン仲買の嫌疑であげられると、浜万組のボス、万は五郎の仕事まで啓一に任せ、ミッチイとも関係を結ぶが、これが後に彼の破滅のもとになった。仲間のスモークに現場を見られてしまったのである。月の美しい夜、ダルマ船の上で仲直りした京子と親しく語り合う啓一の胸には、母との生活がなつかしく思い出されてくるのだった。足を洗おうと決意した日、ミッチイとの件を知った五郎は、啓一を縄張り荒しのセムシのダムと対決させた。危く助かったものの、ミッチイもマッチンも落ち目の彼を相手にしなかった。悪事の発覚を恐れるボスと五郎の差し金を受けたダムは、啓一を襲った。瀕死の啓一は、路地裏で母の手に抱かれて死んだ。

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作品データ

原題
The Juvenile
製作年
1955年
製作国
日本
配給
日活
初公開日
1955年10月18日
上映時間
106分
製作会社
日活


[c]キネマ旬報社