「廓」より 無法一代:映画作品情報・あらすじ・評価|MOVIE WALKER PRESS 映画
「廓」より 無法一代
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「廓」より 無法一代

1957年3月20日公開、102分
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廓の内情を暴露して話題をまいた西口克己原作『廓』の映画化。脚色は「青雲の鬼」の八住利雄、監督は「川上哲治物語 背番号16」の滝沢英輔が担当。「人間魚雷出撃す」の横山実が撮影した。主な出演者は、「復讐は誰がやる」の三橋達也、「川上哲治物語 背番号16」の新珠三千代、「孤独の人」の芦川いづみ、ほかに宇野重吉、利根はる恵など。

ストーリー

明治末期、伏見中書島の廓へ、鰐口貫太と女房お銀は飯屋を出している叔父の勢五郎を頼ってきた。貴太は軍隊で貧乏なるが故のにがい経験から、金もうけの鬼になっていた。彼は貫銀楼という小店を開く。女は三人、菊奴は借金のカタに売られた無垢な娘、竹奴は廓のボス碇川の子分芳三のイロ、松奴は田舎出の小娘。いやがる菊奴を若旦那清吉が水揚げする。偶然菊奴は救世軍のビラを手にしてからこれに救いを託す。或る晩、芳三の手で竹奴が足抜きしてから貫太と碇川はにらみ合う。一方廓の席主達は救世軍の対策に、渋川に頼んでヤソを叩くことにしたとき「女の足抜きを手伝う碇川は廓の毒虫やぞ!」と飛びこんだ貫太。やがて救世軍の男を碇川の身内が半殺しにしたことを聞いた彼は自ら下手人を買って出る。後顧の憂なく送り出した筈の席主達だが困窮して行くお銀を相手にしない。性病だった松奴の退院と入替に菊奴が姙る始末に策つきたお銀は、碇川に身体を抵当に金を借り女買いに行く。菊奴は清吉に妊娠をうちあけたが相手にされない。一方、女郎なくしては軍隊が困るという軍の圧力に救世軍は抑えられ貫大は釈放され、勇んで帰ってきたがお銀は姙っており日頃の苦労に疲れていた。貫太が愈々金の鬼となっていくのに反し、お銀は自分の道について考えこんでいた。舟祭りで酒盛中、菊奴の消えたことがわかり大騒ぎとなる。翌朝、彼女の水死体が上った。暫くしてお銀は自分も客をとる。水揚げは借金のカタに碇川にしてもらうと言い出す。余りのことに激怒した貫太は手をあげるが「あんたはお腹の子を殺す気か!」と言われてハッとする。とび出したお銀を探して駈けてきた橋の上。貫太は勢五郎の舟にのっている。お銀に帰って呉れと叫ぶ。お銀は線香をみせ「菊奴の死んでた所へ……あなたもお行きやすか」舟は音もなく下る。「くそっ!わいは金をもうけたるぞ!わいは鬼やぞ!」泣いて叫ぶ貫太の声が暗い水面に吸いこまれていった。

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作品データ

製作年
1957年
製作国
日本
配給
日活
初公開日
1957年3月20日
上映時間
102分
製作会社
日活


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