裸身の聖女:映画作品情報・あらすじ・評価|MOVIE WALKER PRESS 映画
裸身の聖女
裸身の聖女
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裸身の聖女

1958年7月13日公開、82分
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売春組織の実態と、その中で清く生きようと努力する男女の姿を描こうというもの。脚本はこの作を執筆中に急死した陶山鉄の遺稿を、柳沢類寿が完成したもので、「地獄の罠」の野口博志が監督した。撮影も「地獄の罠」の永塚一栄。出演は「地獄の罠」の筑波久子、「血の岸壁」の水島道太郎、「あン時ゃどしゃ降り」の青山恭二に、新人・南風夕子。

ストーリー

加奈子は東京の生活に破れ、淋しく高原の故郷に帰って来た。幼な友達比佐子に会ったのは彼女が修道女として、北海道に旅立つ日だった。高原の静寂を破って、荒々しい男たちがやって来た。彼らは加奈子を元の商売に引戻そうと、東京からやって来た本木、杉田、健であった。嫌がる加奈子と比佐子を道連れに、むりやりに車に監禁して、深夜の道を東京へと急いだ。エンジンの故障で車が停った。比佐子はそばの小屋に押し込められた。神に祈りつづける比佐子に、健がおどりかかった。必死の抵抗の後、すきをみて逃げだしたが、崖ぷちに追いつめられ絶体絶命。激しくもみあううちに、比佐子は健を谷底へ突き落してしまった。先を急ぐ本木たちは、健を見捨てて東京へ戻った。比佐子たちが連れこまれたのは「青葉寮」だった。ここは洋裁学校などの女子寮と、表面上はなっていたが、実は売春を目的とした大がかりな白線組織だった。比佐子はボスの本木の前に引きだされた。彼女の素晴しい肉体に、本木は上機嫌で杉田に見張を命じた。聖衣を脱いだ比佐子は、見違えるばかりの美しさで組織に出入りする男たちをひきつけた。比佐子はこの汚れた生活にじっと堪えた。自分の身を汚すことで、殺した健への罪を償おうとした。やがて比佐子の体を売らねばならぬ日が来た。杉田に連れられて箱根に行った。しかし、そこには取締官の水野がいて、二人は東京に引返えした。二人は無事を喜びあい、いつしか互に愛情を感じはじめ、この社会から逃げだそうと誓った。ある日、死んだ筈の健が戻って来た。比佐子は自分の無罪を警察にとどけようとして、杉田に相談した。健は二人の計画をかぎつけ、二人を地下室に監禁した。激しい警察の追求に組織は解散することになり、女たちをセリ売りすることになった。興奮と嬌声の室内に、突如として警官隊がなだれこんだ。混乱に乗じて杉田と比佐子は逃げようとした。が、その前に本木の拳銃が立ちふさがった。危機一発、水野警部の拳銃は一瞬早く本木を倒した。しかし本木の拳銃に比佐子は傷ついた。胸の十字架を杉田に渡し、再会を誓って病院に送られていった。

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作品データ

製作年
1958年
製作国
日本
配給
日活
初公開日
1958年7月13日
上映時間
82分
製作会社
日活


[c]キネマ旬報社