怒りの街:映画作品情報・あらすじ・評価|MOVIE WALKER PRESS 映画
怒りの街
怒りの街
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怒りの街

1950年5月14日公開、105分
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製作は「ジャコ万と鉄(1964)」「暁の脱走」の田中友幸。丹羽文雄の原作から「地獄の貴婦人」(黒澤明と協同)の西亀元貞と、「石中先生行状記(1950)」演出の成瀬巳喜男の協同で脚本を書き、成瀬巳喜男が演出した。カメラは「歌うまぼろし御殿」「東京無宿(1950)」の玉井正夫担当。主演は「暴力の街」「魔の黄金」「火山脈」の宇野重吉、「暴力の街」の原保美、「暁の脱走」「女の四季」の東山千栄子、「妻も恋す」の村瀬幸子、「妻の部屋」「続不良少女」の浜田百合子、「また逢う日まで」「殺人者の顔」の久我美子、「石中先生行状記(1950)」「戦慄」の木匠久美子、「暴力の街」「春雪」の志村喬、「白昼の決闘」の菅井一郎などが出演する。

ストーリー

須藤と森は仲がいい学生であった。しかし、彼らは勉強を続けるためには、どのようなことも平気でやることに、むしろほこりさえ感じ、森が演出し、須藤はその美貌を売りものとして演技し、つぎつぎと女をだましてし、金をまきあげて「知能のスポーツ」であると豪語していた。その第二の光学生社長を自負してはばからない。情痴悪質な行動は、犯罪を構成しないのだ。そして福田つね子が、宮部紀美子が、彼らのえじきとなっていった。だが、須藤の妹雅子を愛していた森は、自分の行動を恥ずべきものであることを、愛するものの瞳から、知ったのだ。森は雅子の質問に対してしどろもどろになった。森は、だんだんとユーウツな人間となった。そして、自分の演出していることがいかに罪深いかを知って、ほん然と須藤の演技をとめようとするのだった。だが須藤の冷徹なまでに目をすえた表情は、かえって森のひきとめるのに対し、逆行するのだった。もう須藤は救い難いところまで来ていた。ただ一さんに、悪の街道へすすむのだ。そこには妹雅子の悲しい瞳も、自己反省をして、正しく生きようとする森の言葉も眼中にないのだ。次々と女をだまし、今は銀座の歯科医でヤミブローカーの未亡人田上の色男となっていた。しかし、ついに彼はその生活にブレーキをかけねばならない時が来た。宮部紀美子の父に頼まれた譲次の子分が、彼の顔を刃物で切りつけた。病院にかつぎこまれた須藤は、かけつけた森や雅子に「今度はこの顔のキズを売り物にする」と平然と言うのだ。泣いてこの友の本心をくどく森に、雅子は静かに言うのだった。「兄を救うことの出来るのはわたしと、あなただけです」と雅子は、今はしっかり森にすがりついたのだ。だが、果たしてこの須藤には正しく生きる喜びを感じる時が来るであろうか?

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作品データ

製作年
1950年
製作国
日本
配給
東宝
初公開日
1950年5月14日
上映時間
105分
製作会社
東宝=田中プロダクション


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