愛の山河(1950):映画作品情報・あらすじ・評価|MOVIE WALKER PRESS 映画
愛の山河(1950)
愛の山河(1950)
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愛の山河(1950)

1950年4月9日公開、90分
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「母燈台」の中代富士男が第一回プロデュースで、『婦女界』連載の小糸のぶ原作を、「母椿」「妻の部屋」の館岡謙之助が脚色した。「母椿」の小石栄一が監督に当たり、「蛇姫道中」の宮川一夫が撮影する。出演者は「白粉帖」「麗人草」の水谷八重子、「白雪先生と子供たち」の関千恵子、「女性対男性」の山村聡、「風の子」の夏川静江、「淑女と風船」の瀧花久子らがそれぞれ出演する。

ストーリー

自由主義的なミッションスクールである新制高校の静修学園に、ある日、宮本保子という美しい中年の女教師が国語担任として赴任してきた。三年A組の教え子を担任した彼女は、早速福岡祥子という生徒に、その穏和な、愛情あふれるばかりの印象をかわれ、ニックネームに「ママ」と命名された。ところが保子はいろいろ赴任の挨拶がすんで、校長から毛利女史に紹介された。驚いた二人は意外にも福岡祥子こそ保子の成長したかつての娘だと聞いて愕然となった。--それは昭和五年頃、保子は女学校を出ると間もなく、ある青年にだまされて妊娠してしまい、責任を感じて彼女は家出してカフェ勤めをした。酒をあおり自棄気味の中で彼女は祥子を生んだ。乳飲児を抱えて働く術もなく町を彷徨している時、彼女を救ってくれたのが毛利牧師とその夫人の毛利女史であった。そして牧師の手から祥子はやがて子のない信者の家に預け育てられ、保子は今は子供のことを忘れて更生し、何時祥子に会っても立派に母と名乗れるような女になってくれと諭されたのであった。祥子をひきとった信者の福岡は立派な実業家であった。彼と妻の雅子との間にはその後一人の女の子が生まれたが、やさしい雅子は彼女等二人を真実の姉妹として親身に育て上げた。その上同クラスの親友松永年枝の兄で浩という大学生ともお互いに卒業後結婚しても良いという了解を得ていた。ところが、浩が父に連れられて、一日、旅行した際、突然浩の母が福岡家を訪れ、浩と祥子との婚約解消を申し出た。それは祥子の素性を知ったからであって、立ち聞いて一切を知った祥子は愕然となり、師の保子に母の非を訴えた。保子は身を切られる思いであったが、「今の母を信じなさい」と祥子をいさめた。一方、両親の処置を知った浩は、激しく両親を問いなじり、福岡家に急行したが、すでに祥子の姿はなかった。祥子はすべてを裏切られ自棄になり酒をあおり、同窓生のダンサーにくずれ落ちた友人のアパートに身を寄せていた。保子と浩は気も狂わんばかりに祥子の居所を探し求めた。ようやく探しあてたところ、祥子はスキー場に出かけた後だった。現場にかけつけた彼等は、魔の谷と呼ばれる地獄谷に祥子の姿を発見した。病院に運ばれた祥子は、保子の看護を受けて、初めて実の母であることを知った。しかし保子は「あなたの本当のお母さんは、やっぱりあの福岡のお母さまなのよ、そして私はあなたが命名したとおり、あなた方のママなの」と愛情のこもった目ざしで互いにいつまでも見つめ合っていた。

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作品データ

製作年
1950年
製作国
日本
配給
大映
初公開日
1950年4月9日
上映時間
90分
製作会社
大映京都


[c]キネマ旬報社