異国の丘:映画作品情報・あらすじ・評価|MOVIE WALKER PRESS 映画
異国の丘
異国の丘
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異国の丘

1949年4月25日公開、90分
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渡辺邦男プロダクション第一回作品である。製作は「拳闘狂一代記」につぐ渡辺邦男に佐藤一郎が協同し『主婦と生活』連載の芹沢光治良原作『夜毎の夢に』より渡辺邦男、北沢誠が協同で脚色。監督は渡辺邦男である、撮影は「馬車物語」以来の平野好美が担当。主演は「斬られの仙太」の花井蘭子「結婚三銃士」の上原謙で、それに「検事と女看守」の大日方伝浦辺粂子らが出演する。

ストーリー

久米子は何んの苦労もなく娘となり、そして岩崎家の長男清と結婚し、清の愛情の中で幸福であった。やがて久米子は母となる日が来た。国雄が生れた。そして月日が流れ、時子が生れ出る直前清は召集され出征した。この日から久米子は歯をくいしばるようなつらい日がはじまったのだ。女学校時代の親友伊藤文子はそんなときただ一人久米子の力になってくれた。文子の夫も同じように出征していたのだ、久米子は夫が子供たちを音楽家としてたたせたいと常にいっていたことを思い、夫の清自身音楽家を望んで果されず、一技師としてただ余暇にヴァイオリンをなぐさんでいただけだったので、夫のいない間に何んとかして二人の子供に音楽を身につけさそうと思い切って貯蓄のすべてをピアノに変え子供にあたえた。だが烈しい戦はか細い久米子一人の腕でどうにも支えきれなくなってきた。やがてながい戦いは終り、夫の消息は判らなかった。そんなとき友人文子の夫に戦死の公報が来た。だが文子は久米子にすがっていうのだ「きっと生きている!あのひとは」と。その文子の思いが夫に通じるように死んだはずの文子の夫は帰ってきた。だが、運命は久米子にもめぐって来た終戦後三年もたった今、久米子のもとへ夫清の戦病死が知らされたのだ。久米子はヘタヘタとなってしまった。しかし文子は久米子をはげまして、きっと生きているという確信をあたえてくれた。もう経済的にも苦しく、家を売り、物を売り、でもピアノだけははなさなかった。ただ夫の生きていることを信じて……。そして、ああ、久米子のはげしい夫への愛情は本当に夫を生きて帰してくれたのだった。

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作品データ

製作年
1949年
製作国
日本
初公開日
1949年4月25日
上映時間
90分
製作会社
新東宝=渡辺プロ


[c]キネマ旬報社