帰国:映画作品情報・あらすじ・評価|MOVIE WALKER PRESS 映画
帰国
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帰国

1949年11月22日公開、91分
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製作は「異国の丘」(渡辺邦男と協同)と同じ佐藤一郎。監修を「異国の丘」の製作、脚本、監督を担当した渡辺邦男が当り、「わが街は緑なり」以来の佐藤武が、岸松雄(「小原庄助さん」の製作、脚本)の脚本により監督する。出演者は「暁の脱走」の池部良、山口淑子、田中春男「忘れられた子等」の堀雄二らの他放送局アナウンサー和田信賢も出演する。

ストーリー

ソ連地区からの引揚げが再開された。☆第一話--両親のない堀木は東京への同志と別れ、叔父の家へ寄るつもりで、ある小駅に下りたが、ここで息子を戦地で失って気狂いとなった老校長とその娘の親娘の情にほだされて東京へ向った同志を追うことをやめる。☆第二話--列車の中で「帰ったら共産党に入党するという誓いは単なる乗船切符でなかったはずだ」と叫ぶ同志を冷たくながめていた筒井は姉の家に帰ると、夢にも忘れなかった愛人と会うことが出来た。☆第三話--上野の人民大会に参加しながら三上は赤旗のもとへいくのはいやだという。彼は列車にのる前浮浪児のくつみがきにピースを買いにやるが、帰ってこず、いよいよ列車が出るとき、正直な少年はピースを買ってかけつけ、温い気持となる。☆第四話--あるダンスホールの歌手笙子は恋人啓吉を待っていた。ある夜啓吉に似た青年が来て笙子と踊っているとき警官が来て彼をつれ去った。彼は復員して女に裏切られ、転落した男だという。そのとき入れ違いに啓吉が現れて、笙子に「おれは人民政府の樹立を目ざして帰ってきた。共産主義社会の実現のためには暴力も辞さぬ。君は資本家にこびをうっている。違った世界の人間だ。さよなら」と、笙子のなぐさめや愛情をふりすてて、目をすえて去っていく。☆第五話--漁師まちへ帰った儀一はたくさんの子供を前にして「ロシアだってちっとも平等ぢゃねえ、でけえ赤旗ふりゃメシがよけいもらえた。向うじゃ船が無えってきかされて帰るのがおそくなったが舞鶴にゃ船が一ぱいだ、うそつきだ、一日でも余計にコキ使おうとしやがったんだ」といいきかせた。☆第六話--芙美子の夫は病気で帰り舞鶴へつくと同時に死んだ。夫はもっと早く帰れるはずだったのに反動だとにらまれておくらされたとか。芙美子は叫んだ「去年帰してもらえればこんなことにならなかったのに!船が無かったなんてうそです!なぜ早く帰えしてくれなかったの!うらみます!」と、そして自殺した。翌日の新聞に芙美子の写真とともに「死の抗議--引揚再開を遅らせたソ連をうらんで春なき九年間に悲しき終止符!」と--。

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作品データ

製作年
1949年
製作国
日本
配給
新東宝
初公開日
1949年11月22日
上映時間
91分
製作会社
新東宝


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