人でなしの恋:映画作品情報・あらすじ・評価|MOVIE WALKER PRESS 映画
人でなしの恋
人でなしの恋
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人でなしの恋

1995年10月28日公開、86分
R15+
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初恋の相手と結婚したうら若き女性が、夫の隠された性癖に苦悩する姿を描いたドラマ。原作は江戸川乱歩の同名の短編小説。監督・脚色はCF、プロモーション・ビデオ出身の松浦雅子で、今回が劇映画デビューとなる。撮影は「GONIN」の佐々木原保志。主演は「RAMPO 奥山監督版」「RAMPO 黛監督版」の羽田美智子で、自ら主題歌も歌う。第8回東京国際映画祭ヤングシネマコンペティション正式出品作品。

ストーリー

車椅子を押した一人の老夫人が、落ち葉を踏み締めて歩いて行く。その老夫人・門野京子は、ぽつりぽつりと夫と過ごした短い年月のことを回想し始めた。昭和5年の冬、美術学校の生徒だった京子は講師の門野にひそかな恋心を抱いており、二階堂先生の仲立ちもあって門野家へ嫁ぐことが叶った。それからの彼女は何をしても怖いくらい幸せで、大きな屋敷の二人暮らしも淋しくはなかった。ところが、婚礼から半年経った頃、京子は門野が夜中にこっそりと床を抜け出し、屋敷の裏にある蔵へ出向くことに気づいた。変だとは思いつつそのことに触れない京子に、門野は自分と別れて欲しいと告白するのであった。絶望の縁に立たされた京子は、ある夜、門野の後をつけて蔵へと忍んで行き、そこで門野ときりこと呼ばれる誰かとの睦言を聞いてしまう。夫には他に愛する女性がいたのだ。それからは屋敷は死んだように生気を失い、京子は一生愛されないと宣告されながらも家に置いてもらうことになる。だがある日、蔵の禁断の階上へ上がった京子は、そこで門野が蓿の人形を愛撫する姿を見てしまう。夫の寵愛を一身に受けているのが人形だったことにショックを受けた京子は、嫉妬心からその人形の首を落とすのだった。夜、床を並べた京子に、門野は「知らない土地を旅するようで、お前が怖かった」と告白する。そしてその明け方近く、門野は床を抜け出し蔵の中で自殺してしまう。傍らには、まるで京子を見据えるような目をした人形が横たえられ、京子の耳に「私の勝ちです」という声が響くのだった。それから50年、秋の昼下がりの庭には、今も門野夫人として屋敷を守っている京子の、門野の残したカーディガンを車椅子に乗せて散歩する姿があった。

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作品データ

映倫区分
R15+
製作年
1995年
製作国
日本
配給
松竹
初公開日
1995年10月28日
上映時間
86分
製作会社
Team Okuyama(松竹=バンダイビジュアル)作品(製作協力*松竹第一興行)


[c]キネマ旬報社