百一夜:映画作品情報・あらすじ・評価|MOVIE WALKER PRESS 映画
百一夜
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百一夜

1997年3月22日公開、105分、コメディ/ファンタジー
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映画発明百年を祝福するとともに、そのイメージと幻想の制度を挑発的に解体してみせる形而上学的コメディ。監督・脚本はヌーヴェルヴァーグ出身の女性映画作家でフィクションとドキュメンタリーの狭間で独特の映像表現を繰り広げる「ジャック・ドゥミーの少年期」のアニェス・ヴァルダ。製作会社はヴァルダのプロダクション、シネ・タマリスと、「魅せられて」「クラッシュ」など国際的に活躍する独立プロデューサー、ジェレミー・トーマスのレコーデッド・ピクチャーズ。製作総指揮はドミニク・ヴィニェ。撮影はエリック・ゴーティエ、美術はシール・ボアタールとセドリック・シモノー、編集はユーグ・ダルモア、録音はジャン=ピエール・デュレとアンリ・モレルがそれぞれ担当。衣裳はヴァルダの娘で、義父ジャック・ドゥミー監督作品で知られるロザリー・ヴァルダ。出演は映画百年の歴史がそのまま人格と化したシモン・シネマ氏に、仏映画第一世紀記念委員会委員長を務める名優ミシェル・ピコリ、その友人に「愛のめぐりあい」などののベテラン、マルチェロ・マストロヤンニ(96年死去)、ヴァルダとドゥミの子息マチュー・ドゥミー(「カンフー・マスター」)、「そして僕は恋をする」のエマニュエル・サランジェ。本作でヴァルダがオマージュを捧げている相手ルイス・ブニュエルの声(台詞は「記念行事に死を、忘却万歳!」)は、ブニュエル映画の常連で実際に巨匠の声態模写を特技にしている「ナサリン」のフランシスコ・ラバル。豪華なゲスト陣には、アヌーク・エーメ、ファニー・アルダン、ジャン=ポール・ベルモンド、死神役にロマーヌ・ボーランジェ、「冬の旅」でヴァルダと組み、ジャンヌ・ダルクに扮して登場するサンドリーヌ・ボネール、バス・ガイド役でジャン=クロード・ブリアリ、スター然とヘリコプターで登場するアラン・ドロン、豪勢でロマンチックな舟遊びを楽しむカトリーヌ・ドゥヌーヴとロバート・デ・ニーロ、ジェラール・ドパルデュー、ハリソン・フォード、ジーナ・ロロブリジダ、ジャンヌ・モローとハンナ・シグラが次々とシモン・シネマ氏を訪問する。またカメオ的な特別出演にはさらにサビーヌ・アゼマ、ジェーン・バーキン、アリエル・ドンバル、スティーヴン・ドーフ、アンドレア・フェレオル、レオナルド・ディカプリオ、ダリル・ハンナ、ジャン=ピエール・レオ、マーティン・シーン、ハリー・ディーン・スタントン、仏国際映画配給公社ユニフランス・インターナショナルの会長ダニエル・トスカン・デュ・プランティエらが顔を揃えている。さらにリュミエール兄弟の「列車の到着」に始まり、無声映画の傑作、トーキー古典時代を経て、現在に至る、映画百年の歴史を彩る様々な映画の抜粋映像が挿入される。

ストーリー

パリ郊外。城館“博物館城に住むシモン・シネマ氏(ミシェル・ピコリ)はまもなく百歳を迎えようとしている。百一日のあいだ彼の回想を聞くために、映画の大学院生のカミーユ(ジュリー・ガイエ)が雇われる。シネマ氏は監督、脚本家、製作者などなど、あらゆる形で映画に携わってきた人物であり、オーソン・ウェルズであると同時にゴダールでありミシェル・ピコリでもあり、いわば映画そのものなのだ。シネマ氏の枕頭には全身に電光をつけたリュミエール兄弟の亡霊が現れる。彼の所にはイタリアから旧友マルチェロ・マストロヤンニ(本人)が訪ねてくるし、ジェラール・ドパルデューや、ハンナ・シグラを連れたジャンヌ・モローも訪問する。カミーユの恋人でやはり同じ名前のカミーユ、通称ミカ(マチュー・ヴァルダ)は映画の製作助手をしながら自分の作品を作ろうとしている。カミーユはシネマ氏の唯一の肉親ヴァンサンが10年前の飛行機事故で行方不明だと知って、氏の莫大な遺産を横領してミカたちの映画の製作資金にしようと企む。そこへインド帰りのヴァンサン(エマニュエル・サランジェ)という名の青年が登場、カミーユは彼をシネマ氏の孫に仕立てようと思いつく。ヴァンサンは10年振りに祖父の館を訪ね、元は映画撮影の特機係だった庭師(クリスチャン・ブイエット)らと再会する。ヴァンサンは祖父に、自分は映画よりもインド哲学や瞑想に魅力を感じると語り、シネマ氏は頷く。氏の館の庭でエイズのチャリティー・パーティーが開かれ、サビーヌ・アゼマやジェーン・バーキンらの豪華なゲストもやってくる。シネマ氏はイタリア人のグラマーな司会者をリズ・テイラーだと思い込み、遺産の全てをエイズ基金に寄付すると署名してしまう。カミーユは焦るが、ヴァンサンはこれでいいのだと言う。ヴァンサンとカミーユを連れたシネマ氏はカンヌ映画祭に飛び、さらにハリウッドを訪れてハリソン・フォードやスティーヴン・ドーフ、それにバスター・キートンやボギーの亡霊に会う。ハリウッドから戻ったカミーユはヴァンサンに恋していた。ミカは自分が振られたことを察する。主のいない館では、マルチェロ・マストロヤンニが館の財宝である様々な映画の思いでの品を次々と盗み出す。

キャスト

ミシェル・ピッコリ

ミシェル・ピッコリ

Simon Cin?ma

マルチェロ・マストロヤンニ

マルチェロ・マストロヤンニ

L'ami italien

アンリ・ガルサン

アンリ・ガルサン

Firmin le majordome

カルロ・ブノワ

カルロ・ブノワ

La N?moise servante-acrobate

ベベ・メルク

ベベ・メルク

La chinoise servante aux assiettes

クリスチャン・ブイエット

クリスチャン・ブイエット

Le jardinier l'ex-electricien

フレデリック・ダリ

フレデリック・ダリ

Le laveur de vitres

ジャン・クロード・ロメール

ジャン・クロード・ロメール

l'historian ce cin?ma

フランシスコ・ラバル

フランシスコ・ラバル

la voix de Bu?uel

ジュリー・ゲイエ

ジュリー・ゲイエ

マチュー・ドミ

マチュー・ドミ

エマニュエル・サランジェ

エマニュエル・サランジェ

アントワーヌ・デロジエール

アントワーヌ・デロジエール

ドゥニ・セバ

ドゥニ・セバ

ルイ・セザンヌ

ルイ・セザンヌ

アレクシア・ストゥレシ

アレクシア・ストゥレシ

マクシミリアン・モシオン

マクシミリアン・モシオン

サロム・ブレシュマン

サロム・ブレシュマン

アヌーク・エーメ

アヌーク・エーメ

ファニー・アルダン

ファニー・アルダン

ジャン・ポール・ベルモンド

ジャン・ポール・ベルモンド

ロマーヌ・ボーランジェ

ロマーヌ・ボーランジェ

サンドリーヌ・ボネール

サンドリーヌ・ボネール

ジャン・クロード・ブリアリ

ジャン・クロード・ブリアリ

パトリック・ブリュエル

パトリック・ブリュエル

アラン・ドロン

アラン・ドロン

カトリーヌ・ドヌーヴ

カトリーヌ・ドヌーヴ

ロバート・デ・ニーロ

ロバート・デ・ニーロ

ジェラール・ドパルデュー

ジェラール・ドパルデュー

ハリソン・フォード

ハリソン・フォード

ジーナ・ロロブリジーダ

ジーナ・ロロブリジーダ

ジャンヌ・モロー

ジャンヌ・モロー

ハンナ・シグラ

ハンナ・シグラ

サビーヌ・アゼマ

サビーヌ・アゼマ

ジェーン・バーキン

ジェーン・バーキン

レオナルド・ディカプリオ

レオナルド・ディカプリオ

アリエル・ドンバール

アリエル・ドンバール

スティーブン・ドーフ

スティーブン・ドーフ

アンドレア・フェロル

アンドレア・フェロル

ダリル・ハンナ

ダリル・ハンナ

ジャン・ピエール・カルフォン

ジャン・ピエール・カルフォン

ジャン・ピエール・レオ

ジャン・ピエール・レオ

エミリー・ロイド

エミリー・ロイド

アサンプタ・セルナ

アサンプタ・セルナ

マーティン・シーン

マーティン・シーン

ハリー・ディーン・スタントン

ハリー・ディーン・スタントン

ダニエル・トスカン・デュ・プランティエ

ダニエル・トスカン・デュ・プランティエ

イザベル・アジャーニ

イザベル・アジャーニ

ジャン・ユーグ・アングラード

ジャン・ユーグ・アングラード

ダニエル・オートゥイユ

ダニエル・オートゥイユ

ヴィルナ・リージ

ヴィルナ・リージ

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作品データ

原題
Les Cent et une nuits de Simon Cinéma
製作年
1994年
製作国
フランス イギリス
配給
大映
初公開日
1997年3月22日
上映時間
105分
製作会社
シネ・タマリス=レコーデッド・ピクチャーズ・リミテッド作品
ジャンル
コメディファンタジー


[c]キネマ旬報社