恋人たちの場所:映画作品情報・あらすじ・評価|MOVIE WALKER PRESS 映画
恋人たちの場所
恋人たちの場所
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恋人たちの場所

1969年5月24日公開
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「魂のジュリエッタ」などのブルネロ・ロンディの戯曲を、「カスター将軍」のジュリアン・ヘルヴィ、「甘い生活」のエンニオ・デ・コンチーニ、「欲望(1966)」のトニノ・グエッラ、「恋人たちの世界」のチェザーレ・ザヴァッティーニ、およびピーター・ボールドウィンの5人が脚色ヴィットリオ・デ・シーカが監督した恋愛映画。撮影は「ロミオとジュリエット」のパスカリーノ・デ・サンティス、音楽はデ・シーカの息子マヌエル・デ・シーカが担当した。出演は「華麗なる賭け」のフェイ・ダナウェイ、「華麗なる殺人」のマルチェロ・マストロヤンニほか。製作は伊のカルロ・ポンティと仏のアーサー・コーン。

ストーリー

ベネチア近郊の豪華な別荘に洗練された身なりの女性が到着した。彼女はジュリア(フェイ・ダナウェイ)といい、第一線のファッション・デザイナーだが、その若さに似ず憂いと疲労の色が漂っていた。そして、かつて一度だけ空港で会ったことのあるイタリアのエンジニア、バレリオ(マルチェロ・マストロヤンニ)のことを思い出した。その頃、彼女は近づいてきたバレリオに、結婚しているむねを話すと、彼は名刺を渡し去って行ったのだった。しかし、ジュリアは、今では夫と別れて自由の身。異国の心細さも手伝って、彼に電話をかけた。すぐやって来た彼はかつての空港での、とっぴな行動とは異なり保守的な育ちのよい男だった。2人は逢瀬を重ねた。ある時は彼の仕事場のオートレース場で、またある時はアルプスの山中の山荘で。2人の愛は深まったがある日のこと、ジュリアの仕事仲間のマギーが彼女を迎えにきた。というのは、実はジュリアは不治の病におかされ、余命いくばくもない身だった。今度の1人旅もこの世のなごりの意味も含んでいたのだ。そしてマギーは彼女を病院に入れるために迎えにきたのである。しかしジュリアは、バレリオとの幸福な時間を断念することはできなかった。短い生命なら、せめてこのまま……。そしてバレリオも事実を知った。だが2人は絶望的な恋の烈しさに身をまかせるより方法がなかった。スイスの山荘を引き揚げる時、ジュリアは断崖の道を恐ろしいスピードでとばしたが、それさえも、女の気持ちにまかせきった男の愛の現れであったろう。やがてバレリオは運転を変わった。ゆっくりと永遠の世界を行くかのように。恋人たちだけに開かれる、この世のすべてを抜け出た別の世界へ。

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作品データ

原題
A Place For Lovers
製作年
1968年
製作国
アメリカ
配給
MGM
初公開日
1969年5月24日
製作会社
MGM


[c]キネマ旬報社