朱鷺島 創作能「トキ」の誕生:映画作品情報・あらすじ・評価|MOVIE WALKER PRESS 映画
朱鷺島 創作能「トキ」の誕生
朱鷺島 創作能「トキ」の誕生
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朱鷺島 創作能「トキ」の誕生

2010年7月31日公開、81分、ドキュメンタリー/文芸
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観世流能楽師の津村禮次郎が新潟県佐渡市からの依頼を受けて、トキをモチーフにした新作薪能を作り上げる姿を追ったドキュメンタリー。現地の小学生、世界的に活躍する太鼓パフォーマンス集団などとの交流を通じて、伝統文化に新たな命が吹き込まれてゆく過程を捉える。監督は、数々の映画祭で作品が好評を博している三宅流。

ストーリー

新潟市の北西に位置する本州最大の島、佐渡島。トキで有名な土地だが、それ以外にもう一つ、大きな特徴がある。実は佐渡は日本有数の“能”の伝承地であり、現在も日本全体の三分の一に当たる30を超える能舞台が現存する。佐渡は元々流刑の島。そこに流されてきた能の大家、世阿弥や日蓮上人などを始めとする人々が都の文化を持ち込み、佐渡特有の文化が形成されたのだ。今でも薪能公演が盛んに行われるほど、佐渡の人々にとって能は身近なものとなっている。観世流能楽師の津村禮次郎は30年来、毎年夏に佐渡に通い、学生たちへの稽古や薪能公演を行なってきた。そんな津村に2006年、佐渡市からある依頼が舞い込む。相川の春日神社で進行している、失われた能舞台の復興プロジェクトの一環として公演を行ってほしいというものだった。これに対して津村は、地元佐渡の空に再びトキが飛翔してほしいという願いを込め、トキを題材にした新作能の製作を決意。佐渡の小学生たちから寄せられた朱鷺に関する詩を元に能の謡<うたい>を作り上げる。さらに、佐渡を拠点に活動する世界的な太鼓パフォーマンス集団“鼓童”のメンバーも参加し、既存の能の枠を超えた佐渡色豊かな新作能“トキ”が誕生する。東京で能楽師たちやお囃子方たちとディスカッションしながら能を作り上げていく姿。佐渡での能楽師と鼓童のメンバーとの異分野のプロ同士のやりとり。地元の人々が手作りで舞台の仕込みを行なっていく姿……。普段、目にすることのない場面をカメラは捉える。そして、子どもたちの詩に託された想いが、謡となり舞となり、鼓と太鼓のリズムに乗って昇華する。その様子は混迷の現代を生きる私たちに、確かな希望を感じさせる。トキも能も、時を超え、今を生き抜いていく。再び大きく舞うために。

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作品データ

製作年
2007年
製作国
日本
配給
「朱鷺島」上映委員会
初公開日
2010年7月31日
上映時間
81分
ジャンル
ドキュメンタリー文芸


[c]キネマ旬報社