少年H|MOVIE WALKER PRESS
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少年H

2013年8月10日公開,122分
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妹尾河童が自身の少年時代を描き、国民的ベストセラーとなった同名小説を、『鉄道員』など数々の名作を送り出す巨匠・降旗康男監督が映画化した家族ドラマ。激動の時代を必死に生きるとある家族の物語がつづられる。一家の両親役として、実際の夫婦である水谷豊と伊藤蘭が28年ぶりに共演を果たした。

ストーリー

※結末の記載を含むものもあります。

神戸で洋服の仕立屋を営む一家。少年Hこと肇は、家族を温かく見守る父親、優しい母親、妹と幸せに暮らしていた。だが、周囲は次第に不穏な空気に包まれていく。やがて戦争が始まり、中学生になったHを待ち受けていたのは毎日のように続く軍事教練だった。そして遂に、大空襲で神戸の街はあたり一面の焼け野原になってしまう。

作品データ

映倫区分
G
製作年
2012年
製作国
日本
配給
東宝
上映時間
122分

[c]2013「少年H」製作委員会 [c]キネマ旬報社

  • rikoriko2255

    お水汲み当番

    4.0
    2020/7/29

    舞台美術家の妹尾河童さんが自分の少年時代を描き、300万部という大ヒットとなった小説の映画化です。

    妹尾さんを演じる吉岡少年が、真に素晴らしい演技を見せて、お見事の一言です。
    お父さん役の水谷豊の大阪弁はヘンな上に自信なさげですが、この点を除けば、なかなか良い演技でした。

    お父さんは、自由主義・博愛主義を愛しながらも、柳のようにしなやかにわが子を育てています。

    一方、お母さんがゴリゴリのキリスト教信者。
    この人一人では殉教しかねないぐらいのコチコチ頭に固まっています。
    しかしその毒を、しなやかなお父さんが解毒する、そういう家族関係の中で少年Hは育ったのでした。

    「正しいと思うことは正しいと思う」と、うかつにも言ってしまう少年H。
    その少年Hの目に第二次世界大戦はどう映ったか、という、あたかもレンズを二枚重ねで描いたような構図によって、この作品は成功したのでしょう。

    しかしその代償として、妹尾さんは、実は片耳の聴力を失われています。

    映画の中でも妹尾少年はさんざんに殴られるシーンが描かれていますが、 耳が聞こえなくなったとまでは一言も触れられていません。

    しかし事実はかくの如し。

    信念を貫くことは、なんと辛いことなんだと、今だから言えるのかも知れません。

    ※告知※ 今後、私のレビューは「映画コム」のほうに順次移行し、ムービーウォーカーに書いていたものは、移行終了後に削除することにしております。ご了承ください。

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  • rikoriko2255

    パライバ

    3.0
    2013/8/30

    戦争に突入し終戦後の混乱期までを描く。
    父親の建前と本音を使い分けた世界観が興味深い。当時の人々は皆あんなに本当のことを見抜いていたのだろうか? 見抜いていてもあまりにも無力。
    こういうところは当時と現在と案外変わらないんだろうな・・・

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  • rikoriko2255

    YO99

    5.0
    2013/8/26

    「相棒」ファンのカミさんのお供で観賞。
    太平洋戦争の戦前・戦中・戦後を神戸で暮らす少年の視点から描いた本の実写版。
    社会、人心、常識、ルール等々あらゆる物事が急激に変化する“時代”に翻弄されながらも、自らの信念を失わず信仰を糧に葛藤しながらも“正しく生きる”ことを目指した家族の物語です。
    水谷・伊藤夫妻の競演は抜群のコンビネーションで“親”を見せてくれました。特に蘭ちゃんが、さほど美人ではないが健気な母親を好演しています。水谷さんは安定の演技、「HOME」以上にしなやかで芯のある父親を見せてくれます。主人公役の吉岡君も、ストレートで且つ自我に目覚めていく少年Hを好演しています。
    それにしても脇役陣が凄いことになっていてビックリ!
    “相棒流れ”では収まらない豪華さです。
    戦前の神戸、空襲、戦災復興住宅、闇市やバラック等々“時代の景色”の映像も必見です。
    ぜひ、ご家族皆さんでご覧いただきたい名作です。

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  • rikoriko2255

    矢口渡

    4.0
    2013/8/20

    太平洋戦争前後のざわざわした神戸を舞台に、反戦を声高に唱えたり、全体主義に迎合したり(作中では、わかめのような生き方とも言われる)しないで、日本人として誇りを持って生きた父親。子供思いの母親。人にやさしく健気な妹。それらの家族に囲まれて、自分で考えることのできる力を身につけることができる人間に育った少年H。当時としては、キリスト教の影響からか、進歩的な家族像かも知れないが、親が子供を教えることの重要性を改めて認識させられる映画。
    そのテーマを水谷豊がしっかりと子供の目をみて、話しをする静かだけれど芯のある父親を好演。もともと、水谷豊ありきのキャスティングと聞くがなるほど、と納得。傷だらけの天使で、ショーケンとからんでいたころや青春の殺人者のころから、個性的ないい役者だとおもってたけどとても存在感のある名優。今後は老け役も楽しみ。もちろん、蘭ちゃんのお母さんもキュートだし、最近の子役の芸達者さは、すごい。
    重いテーマを、上手に見せられるのは、この家族の好演の成果だと思う。

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  • rikoriko2255

    さっちょ

    5.0
    2013/8/12

    この作品は戦争を土台にしていながら、戦争の悲惨さ以上に戦前→戦中→戦後までの庶民の状況を見事に描いている。
    確かに主人公家族は庶民の中では外国人顧客も多い仕立屋で裕福な身の上だったかもしれない。しかし、だからこそ外国人との関わりがあることによる苦痛やキリスト教弾圧までをも取り上げることができた気もする。また周囲の環境には思想犯に対する弾圧や、バケツリレーが特訓成果空しく現実はそれどころでない状況や、戦前戦時中→戦後での人間の変化が示されていたりして、リアルな当時を感じられた。空爆による火の海ともいえる街の映像も未曾有の悲劇の恐ろしさを示している。
    戦争を味わったことのない私達に、戦争による人間の精神状況や現実的な映像などで戦争の恐怖をわかりやすく疑似体験できるかのごとく伝えている。
    何より温厚で先見の目があって人種・宗教・思想の相違を否定せず受けとめて家族思いで家族を守ることを考え生き抜いた父親の姿が素晴らしかった。
    少年Hは確かに一言多いのかもしれないが、温和で理想的な家族環境の中に育ったからこその素直さゆえの当然の疑問であり当然の言動だったと思われる。「この戦争ってなんだったねん!」
    人類の歴史は領土拡大や宗教問題などを発端として起きた戦争の歴史とも言える。しかし本当に戦争の必要性はあるのか?トップの指針によって庶民がいかに幸せになるかどん底になるか影響力は大きい。戦争で富を得ることもあるかもしれないが、それは全員ではない。誰もが幸せになれる権利を奪うものは戦争である。21世紀は戦争は絶対なくしてほしい。いや金輪際戦争はあるべきではない!と改めて思ったともに、人間ってどんな環境下でも人を思いやりることのできる・生き抜こうとする力のある素晴らしい生き物なんだって感じられた。

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  • rikoriko2255

    barney

    4.0
    2013/7/29

    戦争をはじめたり終わらせたり、大人はその状況で切換え何とかついて行けるかもしれないけど、子供には........................。
    この時代に生きた子たちは、こうも自分の気持ちを押し殺さなければいけなかったのかと思うと、今の時代がどんなに平和なのかがわかる。
    だからこそ若い人にも観てほしい作品。

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