大地(1937):映画作品情報・あらすじ・評価|MOVIE WALKER PRESS 映画
大地(1937)
大地(1937)
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大地(1937)

1937年公開
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パール・バックの出世作の小説を映画化したもので、「科学者の道」「黒地獄」のポール・ムニと「逢瀬いま一度」「巨星ジーグフェルド」のルイゼ・ライナーとが主演する。脚色は、オウエン及びドナルド・デーヴィスの舞台劇を参酌して「ロミオとジュリエット」のタルボット・ジェニングス、「白い蘭」のクローディン・ウェスト及びテス・スレシンガーが協力して当たり、「ダアク・エンゼル(1935)」「白い蘭」のシドニー・A・フランクリンが監督に任じ、「裏町」「巨星ジーグフェルド」のカール・フロイントが撮影した。助演者は「結婚クーデター」のウォルター・コノリー、「沙漠の花園」のテイリー・ロッシュ、「我は海の子」のチャーリー・グレイプウィン、「夕陽特急」のジェシー・ラルフ等で、中国人俳優多数も出演している。

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ストーリー

飢饉と洪水と戦乱と、あらゆる暴威にしいたげられている中国北部の、王龍は貧しい農夫であった。今日は彼が豪族黄家の奴隷阿蘭を妻として迎える喜びの日である。貴重な水で体を洗い彼女を迎えに邸へ行った。阿蘭は顔の醜い女であったが、無口で従順な、良く働く妻であった。夫婦は貧苦と飢餓に苦しみつつ、たゆまざる勤労は次第に土地を増して行った。二人の間には長男、次男と相次いで生まれたが、三人目の娘は生まれつきのろうあ者であった。しかし彼らの幸福は、間もなく訪れた未曾有の干ばつによって一朝の夢と化した。生命にも代え難い執着を持つ土地ではあるが、何一つ食物もない村を逃れて、王龍の一家は南の温かい都会へ走らねばならなかった。だが南部も彼らにとっては楽土でなかった。乞食に身を落としわずかにその日を送っていたが、王龍の念頭には郷土に対する執着、荒廃した農村を更生させようとする激しい意志が燃えていた。冬の寒さが去り、暖かい春の日が彼ら一家の小屋に差し込む頃、突然この土地は戦乱の渦に巻き込まれた。それは中国人の歴史が、永年にわたって幾度も繰り返す上下の逆転から生ずる内乱である。砲火と銃声に脅された住民の阿鼻叫喚の声は天地を覆い、広壮なる土塀は崩壊し掠奪が行われた。この混乱の中で阿蘭は荒らされた邸宅で宝石の小さな包みを手にした。掠奪者は次々と銃殺されたが阿蘭は危うくそれを免れ、一家は動乱の土地を脱して再び故郷の大地を踏み、宝石を資金として昨日の貧農は一挙に大地主となった。やがて富める王龍は土地を忘れ、酒と女の安穏な生活が始まった。乱れた家庭には茶館の踊り子蓮英が第二夫人として迎えられ、親子兄弟夫婦の間には対立が生じた。しかし阿蘭には自分を育ててくれた大地への根強い執着がある。ある日天も暗くなるばかりのイナゴの大群が襲った。畑の作物は全滅してしまうのだ。安穏の夢に耽った王龍も、長男の力強い奮闘に助けられ、村民と協力してこの大敵の撃退に努めた。父に背いた次男も共に力を合わせた。やがて風向きが変わって惨害を免れた。それから間もなく次男に美しい花嫁を迎える日に、阿蘭は久しく忘れていた喜びの頬笑みを浮かべつつ王龍に見とられて静かに息を引きとった。

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作品データ

原題
The Good Earth
製作年
1937年
製作国
アメリカ
配給
MGM支社
初公開日
1937年
製作会社
M・G・M映画


[c]キネマ旬報社