大反撃|MOVIE WALKER PRESS
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大反撃

1969年11月1日公開,0分
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バルジ大作戦前夜、ベルギー国境近くの城に篭城したアメリカ小隊の激闘を描く。ウィリアム・イーストレイクの原作から、ダニエル・タラダッシュとデイヴィッド・レイフィールが脚本化。「いのちの紐」のシドニー・ポラックが監督した。撮影は「将軍たちの夜」のアンリ・ドカエ、音楽は「ロシュフォールの恋人たち」のミシェル・ルグランが担当。出演は「泳ぐひと」のバート・ランカスター、新人アストリッド・ヒーレン、「グレート・レース」のピーター・フォーク、「北極の基地・潜航大作戦」のトニー・ビル、「キング・ラット」のパトリック・オニール、「冷血」のスコット・ウィルソン、ベテランのジャン・ピエール・オーモン等。製作はマーティン・ランソホフ、ジョン・コーリー。

ストーリー

※結末の記載を含むものもあります。

1944年冬のアルデンヌ。バルジ決戦の前夜である。フランス国境近くベルギーの小村にある中世紀の城に、アメリカ歩兵小団の1つがやって来た。一行のリーダーはファルコナー少佐(バート・ランカスター)。一行は長い戦闘で疲れきっていた。城主マルドレー伯爵(ジャン・P・オーモン)は、一行を温かく迎え入れた。小隊のメンバーは美術が好きなベックマン大尉(パトリック・オニール)、宣教師志望のアンバージャック中尉(トニー・ビル)、車に夢中のクレアボーイ伍長(スコット・ウィルソン)、パン屋あがりのロッシ軍曹(ピーター・フォーク)など。城は一行のおかげで平穏を保っていた。だが、ファルコナー少佐は伯爵の目を盗んでは奥さんのテレーズ(アストリッド・ヒーレン)とベッドをともにしていた。右眼にアイパッチの鬼少佐、同時に彼はドイツ軍が反撃してくる時、かならずこの城を狙うことを予期していた。部下たちも、娼婦やコニャックで疲れをいやしていた。いよいよドイツ軍の反撃開始。敵は戦車を中心にした機甲部隊だ。ファルコナーは部下のベンジャミンにテレーズを連れて逃げるように命じた。激戦の末、城は落ち、ファルコナーの小隊は全滅していった。

作品データ

原題
Castle Keep
製作年
1969年
製作国
アメリカ
配給
コロムビア
上映時間
0分

[c]キネマ旬報社

  • rikoriko2255

    やまひで

    4.0
    2007/8/13

    アメリカの知識人にはよくヨーロッパ文化への賞賛から、そしてその底の浅いアメリカ文明への嫌悪から、ヨーロッパ文化に対するコンプレックスを持つ者がいる。このアメリカ歩兵部隊のベックマン大尉もそのような人間の一人である。そのような人間の目から見れば、由緒ある城館の、伯爵夫人をものにしているファルコナー少佐は、文化の花を踏みにじる「野蛮人」である。一方、伝統的権威をものともせず、傍若無人に振舞うアメリカ人にある種の生命のバイタリティーを感じているのが、ヨーロッパ人なのかも知れない。隠花植物のように日陰にぼんやりとか弱に生きているのがヨーロッパ文化なのである。そのバイタリティーの前には席を譲らざるを得ないと見たのか、伯爵は伯爵夫人とファルコナー少佐の情事を知ってか知らずか。
     このように、ヨーロッパ文化対アメリカ文明の文明論風に解釈できる戦争映画と言うのも珍しいと思う。僕自身は、この原作を読んでいないのであるが、さすがはきちんとした小説を映画化しているからであろう、中々奥が深い。
     と、ドイツ軍の機甲師団が城に攻めてくる。時は、1944年冬。アルデンヌの森からのドイツ軍の西部戦線における最後の反撃が始まったのであった。城を死守すると決断したファルコナー少佐の命令の下、防衛線を敷くアメリカ軍。壕に囲まれた城の屋根に重機銃と迫撃砲を据えさせ、彫刻とバラに埋もれた庭に塹壕が掘られた。こうして、ドイツ軍とアメリカ軍との戦闘の中、彫刻は打ち砕かれ、バラは踏み躙られ、城館は砲火の下、焼け落ちる。ベックマン大尉やファルコナー少佐も壮烈に戦死してゆく中、この映画の大団円は、戦争とは文化と文明を破壊する狂想曲であることを表現してる。最後の死の「狂宴」は、正に詩的でさえある。

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