ジャック・オーキー
Charlie CycloneCase
「三太郎大西洋横断」「凸凹海軍の巻」に次ぐジャック・オーキー主演喜劇でパーシー・ヒースが原作脚色し「三太郎大西洋横断」「拳の王者」のエドワード・サザーランドが監督し、「略奪者」「女房盗塁」のハリー・フィッシュベックが撮影した。助演者は「命を賭ける男(1930)」のジーン・アーサーをはじめ、「放浪船」のウィリアム・ボイド、「街の紳士」のウィン・ギブソン、舞台俳優のウィリアム・モリス、フランシス・マクドナルド、アルバート・コンティ等である。
ストーリー
かつぎ屋のチャーリー・サイクロン・ケースは大都会に出て、ある保険会社の採用試験にパスした。さっそく勧誘に出かけた彼は雑踏する路上で自動車にひかれようとする老人を助けてやった。その老人はマーティンという有名な弁護士で、サイクロンの機敏な働きに感謝し、保険に加入した。サイクロンはその上マーティンの娘の美しいシルヴィアと相知ることを得て有頂天になった。鬼の首を取った意気込みで帰社し、社長にマーティンの小切手を示すと、社長は署名を見て喜ばず、この契約は断った方がいいというのだった。というのはマーティンは酒の密造密売を行っている悪漢「いなづまのマイク」ことスレードの顧問弁護士だった関係上、その生命はいわば風前の灯火だったからだ。先刻の自動車事件もスレードが自分の秘密を知るマーティンを体よく葬ろうとした企みであった。そこでスレードは第二の手段としてシルヴィアを路上において巧みに拐かし、自邸に監禁してしまった。サイクロンは自分と別れてからシルヴィアが誘拐されたことは露知らず、契約解除のためマーティン邸をおとずれて、かくと知って驚いた。そして勇敢にスレードの巣窟たるカフェ・モナコに出かけた。そこで彼はスレードから捨てられて憤っている情婦のゼラと会い、ゼラが言うとおりにスレードの仇的の悪漢団長ピート・カルテクに電話をかけた。ピート一味はモナコに押し寄せたがそこではにらみ別れとなってしまった。サイクロンはゼラからスレード邸の所在を聞いて乗り込み、門番を倒してシルヴィアを助け出そうとした。おり悪しくスレードが子分共を連れて帰宅したので逃げ回っているうちに、ピートが押し寄せて機関銃戦が始まった。警官隊が急を聞いて襲いまずピート一味をことごとく捕縛してしまた。サイクドンは遂にスレードに発見され戸外に突き出されたがピートの銃火の代わりに警官に救われた。彼を案内として警官隊はスレード邸を襲撃して一網打尽し、サイクロンはスレードと一騎討ちして相手を倒した。かくて彼は愛するシルヴィアを助け出すことに成功したのである。
キャスト
ジーン・アーサー
Sylvia_Martine
ウィリアム・ボイド
Sudden_MikeSlade
ウィン・ギブソン
Zella_Cameron
ウィリアム・モリス
Andrew_Martine
フランシス・マクドナルド
Pete_Caltek
アルバート・コンティ
Carlo
トム・ケネディー
Gopher_Brant
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作品データ
[c]キネマ旬報社
