沈黙(1931):映画作品情報・あらすじ・評価|MOVIE WALKER PRESS 映画
沈黙(1931)
沈黙(1931)
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沈黙(1931)

1931年公開
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「赤新聞」「市街」の脚色者として、また劇作家としても知られているマックス・マーシンが自ら執筆しブロードウェイに上演されたことのある戯曲を撮影台本に書き改め、台詞を付し「沈黙の秘密」と同様ルイ・ガスニエと共に監督にあたったもので、主なる出演者は「心を汚されし女」「沈黙の秘密」のクライグ・ブルック、舞台から来た新進のペギー・シャノンをはじめかつて舞台でこの役を勤めたマージョリー・ランボウ、チャールズ・スターレット、ウェラード・ロバートスン、「西部戦線異状なし」のジョン・レイなどでカメラは「テムペスト(1928)」「デパート娘大学」のチャールズ・ロシャーが担任。

ストーリー

自ら犯さぬ殺人罪のために死刑を宣告された囚人ジム・ウォーレンのもとを訪れた2人の紳士があった。この人間たちは、1人は赤新聞の社長で傍ら政治家でもあるクラーク、もうひとりはそのクラークの顧問弁護士のプリッチャーという男であった。真犯人が彼等の商売仇の1人だと信じ、ジムがその身代わりに罪に服していると疑った彼等はジムの口から、それを白状させようとつとめたが、ジムは頑として何ごとも語らなかった。だが、その後でジムは教悔師から懺悔をすすめられた時、はじめて真相を詳しく打ち明けた。物語の発端は18年前にさかのぼる。当時ニューヨークの場末イーストサイドに住み、ノーマという女と恋仲だったジムは結婚費用をかせぐ目的で銀行へ強盗に押し入ったが間もなくノーマが共犯者の容疑で拘引されたので、ジムはかねて懇意な酒場の女将モリーにノーマの解放運動を依頼した。ところが交換条件として彼はモリーから結婚を申し込まれ、よんどころなくこれに同意せざるを得なくなってしまった。かくて解放運動が首尾よくいってともかくもノーマは自由な身となることはできたが、その喜びもつかの間、自分の愛人ジムがモリーと結婚するという話を聞いて悲しみと驚愕のあまり卒倒してしまう。その時、親切に彼女を引き取り手厚い介抱をしてくれたのは知り合いの新聞記者フィル・パワースであった。既にジムの胤を宿していた彼女はジムに捨てられ途方に暮れていたが、フィルの優しい言葉を快くうけて彼の妻となることを承諾した。一方ジムはモリーと喧嘩別れをして、ふたたびノーマのもとに帰って来たが時すでにおそくノーマは人妻となっていた。かくするうちノーマは女の子を生むと間もなくこの世を去ったので、フィルは赤ん坊を抱えいづこともなく姿を消した。それから10年後、香具師となって旅をめぐっていたジムは図らずも娘のノーマが、いまは新聞社長として時めくフィル・パワースの娘として幸福に育てられていることを知った。しかるにジムの仲間はこれを嗅ぎ出していい金儲けの材料とばかり打ち喜んだ。そしてこれをたねにパワースを恐喝しようとしたので、ジムはこれを警告すべくパワースの邸に赴いた。すると誤解したパワースはジムに拳銃をつきつけた。ノーマはその時初めてジムが自分の実父であることを知り、養父の手から拳銃を奪った。そこへジムの仲間が来て5万ドルを強制し、ジムと乱闘となったが、ノーマは夢中で発砲し、悪漢を倒してしまった。そこでジムは娘を庇って自ら下手人と名乗って出た。ところがジムが以上のてんまつを打ち明けた教悔師が、実はクラーク一味の回し者で偽牧師と知れ、遂に再審を行った結果ジムは晴天白日の身となり、ノーマも無罪を宣告され、父娘はしばし嬉し涙にかき暮れたが、ジムは娘の将来を思い永久に彼女のそばから離れようと飄然として未知の世界へ立ち去ったのである。

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作品データ

原題
Silence
製作年
1931年
製作国
アメリカ
配給
パラマウント支社
初公開日
1931年
製作会社
パラマウント映画


[c]キネマ旬報社