逃走の島:映画作品情報・あらすじ・評価|MOVIE WALKER PRESS 映画
逃走の島
逃走の島
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逃走の島

1930年公開
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「殺人街」「踊り子をめぐりて」と同じくモント・ブルー氏とベティー・カンプソン嬢の共演映画で、原作はG・C・ディクソン氏の脚色によって舞台にも上演されたことのあるジャック・マクラレン氏の小説、それを「沙漠颪(1926)」「ローズマリー(1928)」のルシエン・ハバード氏と「クラック将軍」「支那の鸚鵡」のJ・グラブ・アレキサンダー氏が協力して映画劇に改作し「某重大事件」「五里霧中」のハワード・ブレザートン氏が監督したもの、主演者を助けて「スコール」「ノアの箱船」のマーナ・ローイ嬢、「四枚の羽根」「破戒」のノア・ビアリー氏、アイヴァン・シンプソン氏、「黒い太陽」のニナ・クォタロー嬢、「海のロマンス」のデューク・カハナモク氏等が出演、キャメラは「夢の港」「赤い唇」のジョン・ステューマー氏の担当である。

ストーリー

赤道に程近い熱帯の島、ソモラ島。そこに小やかな旅館を経営しているステラという女があった。彼女の母に新しい運命を開拓すべくこの島に来たが折悪しく病魔に冒され、シェーンという男に莫大な借金を作ってしまった。病気の経過も面白くなく、シェーンからは借金を楯にとっての虐待で、そのままでは野垂死よりほか道がなかった時、ステラは母を救うためにシェーンと結婚した。しかし母が生きている間は、シェーンはステラと別居しているという約束であった。或る日、1人の白人が疲れ果てて此の島に辿り着いた。彼はある島で砂金を採取していたデーヴ・ウェードという男で、帰途食人種に捕われ、命からがら此處まで逃げのびて来たのである。シェーンは彼の金に目をつけ、その夜デーヴを自分のいえに招いて酒を飲ませ、ひそかに金を奪ってしまう。ステラは何所か見所のあるデーヴをシェーンの許より連れ去り、旅館の2階に住まわせる。暑苦しい昼間が過ぎ去った。今は完全に身軆を恢復したデーヴはその夜、賑やかな階下の酒場に姿を現わしたが、ふと砂金の紛失に気附く。恰度その時、シェーンもこの酒場にやって来る。朧気な記憶を辿ってシェーンの家で過した前夜を思い起し、デーヴはシェーンが犯人であることに思い当った。俄然2人の間には激しい争いが始まり、シェーンはデーヴのために強かに打ち負かされる。此の島に王侯の如き暴威を振うシェーンに恥辱を與えた今、デーヴはこの島に留まっていることは出来ないのである。その夜、ステラの母が死んだ。シェーンとの約束ではあるが、彼と同棲することはステラには堪えられなかった。彼女はデーヴと共に島を逃げ、モートガル島に渡って珊瑚と真珠を採取する仕事を始める。2人の新らしい事業は着々成功の途につき軈て莫大な利益をあげるようになる。デーヴは次第にステラを愛するようになり、ステラも彼を憎からず思っていたが假りにも人妻である身では如何とも成し得なかった。島の原住民の娘モイラはデーヴの男らしい姿に想いをよせ、集落の原住民達はデーヴにモイラとの結婚を迫る。デーヴはこれを一笑に附し去る。原住民は激怒してステラを誘拐し、食人種に売った。デーヴは身の危険をも省みずステラを救いに向おうとした時、彼女の後を迫ってシェーンが此の島にやって来る。2人は協力して食人種の集落に進み、ようやくステラを救い出すことが出来た。そしてステラのデーヴに対する強い愛の力を目撃したシェーンは自ら自分の卑劣な過去を恥じ、無事に2人を逃して身を以って食人種の追撃を防ぎ犠牲となって倒れた。常夏の楽園、南海の島に、2人は幸福に満ちた生活を送るのである。

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作品データ

原題
Isle of Escape
製作年
1930年
製作国
アメリカ
配給
W・B・F・N社輸入
初公開日
1930年
製作会社
ワーナー・ブラザース映画


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