トレイダ・ホーン(1931):映画作品情報・あらすじ・評価|MOVIE WALKER PRESS 映画
トレイダ・ホーン(1931)
トレイダ・ホーン(1931)
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トレイダ・ホーン(1931)

1931年公開
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「南海の白影」のW・S・ヴァン・ダイクがアフリカにロケーションして監督したもので、エセルリダ・ルイス著の同名の寓話物語に基づいてデール・ヴァン・エヴァリーとジョン・トーマス・ネヴィルとが共同して新たにストーリーを書き、「歓楽の孤児」「銀界の伊達者」のリチャード・スカイヤーが台本を作製した。主役は全て西部活劇俳優として活躍したハリー・ケイリーが勤め、新進のエドウィナ・ブース、ダンカン・レナルド及びケイリー夫人たるオリーヴ・ゴードン、原住民のミューティア・オムールが助演している。カメラマンは「南海の白影」「異教徒」のクライド・デ・ヴィナである。

ストーリー

未開のアフリカへ奥深く侵入し原住民を相手に行商して歩くアロイシアス・ホーンは多年この方面にかけての経験者であるが、彼は更に僻地目指して新しく出発することになった。彼の同行者は親友友の息子ペルーである。彼らは河に沿って奥地へと突き進んだ。進むに従い眼前に幾多の危険、困難が展開された。薄気味悪い無数の鰐や野獣が彼らを脅かすのであった。途上図らずも彼らは白人の女に会合する。彼女は宣教師の寡婦で名前をエディスというのであるが、彼女の語るところによると20年前に夫と幼き娘ニーナとを失い風の便りにその後娘は成長してイソルギ原住民集落で女神として原住民間の尊敬を集めていると聞き、これから会いにいくのだという。ホーンはイソルギ族といえば他の集落の原住民さえ近づかぬ程殺伐な人種であるからその無謀さを戒しめたが彼女は飽くまでも肯じない。そこで彼も同行せんとしたが彼女は拒んだ。彼女にも理由があった。何等武装せぬ女でこそ安全に目的地に入れるであろうというのである。詮方なくホーンは彼女の出立を見送った。2、3日後ホーン一行は銃運びのレ・チェロを先頭にエディスの跡を辿りながらある瀑布の下に到着した時意外にも彼女の死骸を発見して驚いた。彼女はイソルギ族を恐れる原住民の従者に逃げられてしまったのであった。一行は屈することなく瀑布を声、度々豹、犀などの猛獣におそわれつつも前進した。遂に彼らはイソルギ集落にふみこんだがたちまち原住民等に捕らえられ残忍なる酋長の命令で拷問に書せられんとした時ニーナが現れ白人等を好奇な眼で眺めた。原住民等の呪いの式が始まりホーン始め一同はいよいよ彼らのために極刑に処せられんとしたが、ニーナは一行の悲壮なる態度に感動してこれを救うべく決心する。そして原住民達が迷信と女神に対する恐怖から躊躇しているのを幸い集落から逃れて一行と共に湖の彼岸に渡る。かくて原住民等のために食料も銃も取り上げられた一行はライオンを駆逐してその餌食を食物とし象群の眼を掠めて水を得つつ前進した。だが憂慮していたイソルギ原住民が遂に大挙して肉迫してきたのでホーンはペルーとニーナを逃がし、レンチェロに2人を護るように命じた。しかしホーンの忠僕レンチェロは主人を慕うのあまり帰って来たので主従2人はペルーとは反対の方面に原住民等を誘い彼らの毒矢を避けつつ鰐の群居する河を渡った。その際レンチェロは哀れ原住民の投げ槍の犠牲となりホーンに抱かれて息を引き取っていった。一方イソルギを敵視している原住民の集落にたどり着いたペルーとニーナは保護をうけつつ白人集落に送られる。ちょうどその場所に帰っていたホーンはおもいがけなくもペルーとニーナの無事な姿を見て喜んだ。かねてからホーンはニーナに恋を感じていたが彼女とペルーとの親しげな様子を見て自分の恋を諦め折から同地を出帆しようとする汽船に乗せて2人を文明の地におくろうと心をきめる。ペルーはホーンに都会地へ戻るよう極力勧めるのであったが彼は寂しげな笑いを浮かべつつアフリカは自分にとっては墳墓の地であると入って固く断った。かくてホーンは再び暗黒の世界、アフリカの僻地に分け入るべく準備するのであった。

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作品データ

原題
Trader Horn
製作年
1931年
製作国
アメリカ
配給
MGM支社
初公開日
1931年
製作会社
M・G・M映画


[c]キネマ旬報社