華氏119|MOVIE WALKER PRESS
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華氏119

2018年11月2日公開,128分
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アポなし突撃取材でアメリカ社会に一石を投じ続けるマイケル・ムーアがトランプ大統領に切り込んだドキュメンタリー。大統領選のさなかにトランプ当選の予測を的中させたムーアがトランプの驚愕の事実を明らかにし、この暗黒時代をどう抜け出すかを披露する。第43回トロント国際映画祭ドキュメンタリー部門オープニング作品、第31回東京国際映画祭正式出品作品。

予告編・関連動画

華氏119

予告編

ストーリー

※結末の記載を含むものもあります。

大統領選さなかの2016年7月、マイケル・ムーアは『大統領選でトランプが勝利する5つの理由』というエッセイを書き、変人扱いを受けながらもその予測を的中させた。彼がトランプ大統領を取材するうちに、「トランプは‘悪の天才’。感心するほどの狡猾さでトランプを笑っている私たちでさえ彼の術中にはめられている」という驚愕の事実が分かってきた。どんなスキャンダルが起こっても大統領の座から降りなくて済むように、アメリカの国民はもちろん、ジャーナリストやメディア、憲法や司法システム、さらには他国の政治や国民すら利用して仕組んでいるというのだ。ムーアはすべてに歯止めをかけようと、本作でトランプ・ファミリーが崩壊必至のネタを大暴露し、トランプを当選させたアメリカ社会に鋭く切り込みを入れ、この暗黒時代をどう抜け出すかを示す。

作品データ

原題
FAHRENHEIT 11/9
映倫区分
G
製作年
2018年
製作国
アメリカ
配給
ギャガ
上映時間
128分

[c]2018 Midwestern Films LLC 2018 [c]キネマ旬報社

  • rikoriko2255

    お水汲み当番

    4.0
    2020/7/19

    興味深いという言葉と、楽しいとか、愉快だという言葉が、日本語ではともに「おもしろい」で一括りにされますが、この映画は「楽しくもないし、愉快でもない」映画です。

    でも「興味深い」ことは事実です。

    政治経験のないままに、金の力に物を言わせて当選した大富豪のリック・スナイダー・ミシガン州知事が、法的根拠も希薄な非常事態宣言を発して(……とマイケル・ムーアは主張しています)、州内の全市長を解任し、自分の手下を臨時市長として就任させ、好き勝手に利益をむさぼる姿が丹念に描かれています。

    なかでもフリント市が、もともとの上水道を廃止し、知事の金儲け仲間が敷設した水道管に切り換え、鉛管(安いが猛毒性)を使っているために水道水は高濃度に鉛汚染され、市民が被害を受けているのに、それを徹底的に隠蔽し、金儲けに猛進する姿が告発されています。

    フリント市は、無警告のまま、軍の実弾演習の的にされるなど、まったくムチャクチャ。そこに住民がいることが、市街戦の実戦演習に好都合だから、とムーア監督。
    それもこれも市民の半数が黒人で、貧しい町だから、ということ。

    この大富豪が行った手法を、大富豪仲間のトランプ大統領が政権を握ったら、参考にしないはずがないではないかというのが映画での監督の主張です。

    この映画の問題点は、昔のマイケル・ムーア作品と違って、ほとんど相手方のインタビューを撮れていないことに尽きます。

    この欠陥を補うために、ニュース映像などをつなぎ合せて構成しているわけですが、大手マスコミが編集した映像を、再度切り貼り編集して映画化した構造ですから、ドキュメンタリーとしてのソースの信頼度は二次情報レベル。
    ネットのYouTubeや2ちゃんねると同じ水準です。

    この穴から観客の目を逸らすため、ヒットラーの映像にトランプの声を当てレコするなどの工作もしていますが、これってまさにプロバガンダそのものじゃないかと言われたら、監督はどう抗弁するつもりなのか、謎だらけな作品でした。

    とはいえ、トランプ大統領がどれほど危険であるかという点については言うまでもなく、民主主義が終わりを迎えたのではないかという主張に対しては、その可能性も充分にあるかも知れませんね、と考えるためのひとつの材料として、「おもしろい映画」だったとは思います。

    今後、大統領が、まったく親近感を抱かない外国、とりわけ非白人国をどう扱っていくつもりなのか、それを想像する材料としても、おもしろかったです。
    自国民に対してすら、金儲けのためなら人を人間とも思わないメンタリティーの人たちですからねぇ。

    なお、アメリカ版のウィキペディアには、フリント市の水道危機について、Flint water crisisという独自項目も立っています。それだけ状況が酷いということなのでしょう。

    ※告知※ 今後、私のレビューは「映画コム」のほうに順次移行し、ムービーウォーカーに書いていたものは、移行終了後に削除することにしております。ご了承ください。

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  • rikoriko2255

    門倉カド(映画コーディネーター)

    3.0
    2018/12/12

    【賛否両論チェック】
    賛:政治的な価値観は置いておいて、「自分から声を上げることそのものの重要性」を感じさせる内容に。改めて考えさせられる部分が多い。
    否:内容は言うまでもなく政治性が非常に強く、かつムーア節で淡々と進むので、そもそも興味があるかないかで好みは大きく分かれそう。

     当たり前といえば当たり前ですが、あくまでも「マイケル・ムーア監督の視点から見たアメリカの現状」を訴える作品ですので、観る人の政治的思想や価値観、好き嫌いによって、評価は180度変わる内容です。
     しかしそういう主観を抜きにしても、何かこのままではいけないと感じる出来事に直面した時、流されるがままに何もしないのではなく、自分から声を上げることの大切さを、改めて教えられる内容でもあります。
     この作品を取っかかりに、政治から社会問題に至るまで、自分自身の意見を考え直すきっかけになりそうな、そんな作品です。

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  • rikoriko2255

    seapoint

    3.0
    2018/12/9

    中間選挙も終わって、感謝祭にブラックフライデー、そしてクリスマスとイベント続きのアメリカ。お祝いモードの反面米国とメキシコのボーダーにはキャラバン続々。
    これに関してはある意味トランプの言う所、同意あり。あんなに流れてきて治安や米国人の雇用が脅かされないか。
    日本は島国というのが幸いか、万一アジア諸国からあんなにもキャラバンが来たら一気に安全の国、日本が崩れそう。しかし現在外国人雇用拡大云々でどうなるのか。
    そもそもキャラバンらの自国の政府は一体何をしているのか。これこそトランプ流「Shame on you」では。

    トランプの焦点からムーアの故郷にシフト。先進国でこんなことが!水は生きる上で最も大切な資源。これに関して献金やら癒着やら上は自分の富しか考えていない。目に見える被害状況なのに上は決して非を認めないし、改善させない。
    ショックなのはオバマのパフォーマンス。何なの、水を飲まずに口をつけただけ。当時の日本の新聞には水を飲むだと。おいおい、マスコミ、踊らされてるよ。彼をはじめ、知事も市民が使わざるを得ない水をかぶがぶ飲んで証明しろよ。
    民と同等の地位目線で行動を起こせる上の者って今いる?選挙演説では民を納得するような公約を掲げるけど、口先ばっか。結局政治家は雲の上からの見物だろう。

    ムーア、年老いたな。パワーが弱くなった気がする。汚染水を知事家に撒いたからって子供じゃないんだし、引く…上の奴らは下々がきゃんきゃん騒いでいるとしか思っていない。物騒な話だが彼らは命の危険がないと民の声は聞かないのでは。

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  • rikoriko2255

    ノリック007

    5.0
    2018/11/2

    米国の話題が満載で、ストーリーは飛びまくるので、理解も、
    共感もできないと思います。
    知らない単語は、気になることは後で調べるという覚悟で鑑賞
    する必要があります。
    字幕監修に携わったジャーナリストの池上彰氏も理解できて
    いるのかなという印象です。

    「ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書」で言われていた
    「報道機関が権力に屈すれば、国民の将来はない」ということ
    が現実になっているということです。

    資本主義社会では、情報とお金が全てを決めるということです。
    言葉は、情報とお金の前には無力です。
    ナチス・ドイツ、米国、日本も同じです。

    ヒトラーは、情報によりユダヤ人を迫害させました。
    ヒトラーは、迫害したユダヤ人からお金を得て、アウトバーン
    という高速道路の建設という公共工事によって、ドイツ人に
    お金を与えました。
    ヒトラーは、ドイツ国会議事堂放火事件を共産主義者の仕業にして
    支持を得ました。

    2001年9月11日、米国同時多発テロが起きました。
    ジョージ・W・ブッシュ米国大統領は、米国同時多発テロを
    オサマ・ビンラディンの仕業にして支持を得ました。
    2001年10月26日、ジョージ・W・ブッシュ米国大統領が
    米国愛国者法を成立させ、情報機関が過度な情報収集することを
    認めました。
    2011年5月2日、バラク・オバマ米国大統領は、オサマ・
    ビンラディンを暗殺しました。
    2011年5月26日、バラク・オバマ米国大統領が米国愛国者
    法を延長させ、情報機関が過度な情報収集することを認めました。
    このことは「フィフス・エステート/世界から狙われた男」、
    「シチズンフォー スノーデンの暴露」、「スノーデン」を鑑賞
    するとよく理解できます。
    2011年9月2日、米国外交公電ウィキリークス流出事件で、
    外交公電全25万通が公開されましたが、日米間の 外交公電は
    公開されたのでしょか?
    2016年11月9日、ドナルド・トランプが米国大統領に
    選ばれました。
    その後、ドナルド・トランプ米国大統領に反対することは
    できなくなりました。
    その後、ドナルド・トランプ米国大統領が伝える情報や情報が
    生み出す資金を得るために、政治家も法律家もメディアも市民も
    ドナルド・トランプ米国大統領に反対することはできなくなり
    ました。
    注目すべき米国中間選挙は、2018年11月6日です。
    この流れを変えるには、情報や資金を得ていない若者に期待
    するしかなく、世代交代が必要で時間がかかりそうです。
    しかし、米国の若者たちは、行動するので期待ができます。

    2013年9月8日に2020年東京オリンピックが決定
    しました。
    その後、2020年東京オリンピック関連による情報や資金
    を失いたくないから、政治家も法律家もメディアも国民も
    安倍晋三首相に反対することはできなくなりました。
    注目すべき2025年日本万国博覧会が決定するのは、
    2018年11月23日です。
    この流れを変えるには、情報や資金を得ていない若者に期待
    するしかないのですが、日本の若者が行動することはなく、
    期待できそうにありません。

    日本の水道は老朽化が進んでいますが、新しくするにはお金
    がなく、民営化しようとしています。
    民営化された水道は、利益を追求し、品質は落ち、生命は
    危険にさらされ、水道代は値上げされます。
    特に、少子高齢化の進む、地方が危険になると思います。
    地方で生き続けなければならないということは、こういう
    生命の危機に直面する可能性があるということです。

    2020年東京オリンピックや2025年日本万国博覧会に
    使うお金は、水道の設備更新に使用した方が良かったと思う
    日が必ず来るということです。

    グウェン・ルネイ・ステファニーは、ノー・ダウトという
    バンドでボーカルをしている歌手です。

    フリントは、ミシガン州デトロイトの約100km北西に
    ある町で、マイケル・ムーア監督の故郷です。
    GM発祥の地ですか、GMは破綻し、フリント市内の工場
    を閉鎖され、人口は流出し、市街地は衰退し、犯罪率が増加し、
    FBIが全米で最も危険な都市として発表しました。

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  • rikoriko2255

    コージィ

    4.0
    2018/10/24

    面白い。
    というか恐ろしい。
    アメリカの現実が、恐怖そのもの。
    トランプが大統領になる世界は突然生まれたのではなく、必然であったという。

    資本主義の行き過ぎと、ファシスト政治家の台頭、政党内部の腐敗と老害の自己保身による選択ミスは、以前からあり。
    「実はオバマすら、支援団体・寄付団体の影響で、市民の切り捨てを行なってきたという事実があった」
    「民主党内の全国投票で55州で負けていたヒラリーを、OB議員や現議員らの議員票で無理やり候補に据えて自滅した」
    という指摘は、重い。

    ファシストは公然と法を破り、嘘をつき、悪びれない。
    自分の悪事は認めず、悪事を指摘した人間を悪者にする。
    過激な物言いで自分を露出し、視聴率や売上を人質に、マスコミを操作する。
    貧富や階層、ジェンダーや人種などの対立を煽る。
    自国ファーストと言いながら、実行政策は行わない。
    権力を政権側に集中させ、民衆の声を無視する法やシステムを作る。
    民衆は諦めとともに政治に無関心になり、無効票や無投票が増え、国民の1/8以下の支持数だけで選挙に勝てる。

    どこかで見たな、と思う。
    昔のナチスドイツに類似点が多い。

    マイケル・ムーアの映画は、本人凸ばかりが目立ち、とっちらかって、恣意的誘導傾向や繰り返し洗脳手法が強い。
    ともすれば、「自称ジャーナリストだが実質ただのアナウンサーorタレント」といった、日本で言えば「久米宏と鳥越俊太郎と池上彰と宮根誠司の悪い部分を煮詰めたような」ところを発露して、嫌悪感を抱くことが多い。
    ドキュメンタリーじゃなくって、ワイドショー&パフォーマンスでしかなく、そこをつまらないとも感じる。

    が、本作はただただ聞き手に回っていたためか、ジャーナリストとしての役割を果たし、誘導意図は低めな印象だったため、嫌悪感はなかった。
    11月のアメリカ中間選挙に合わせて、反トランプのプロパガンダ的な意図は確かにあるものの、その結論を口にせず、若い世代はどう思っているかのレポートに託していたから。

    ムーアが素晴らしいのではなく、単に今のアメリカが酷いだけとも言えます。

    そして、決して遠い国の話ではなく、今ここにある危機の炙り出しにも思えちゃって。
    現在の日本の政権与党にも似ているようにも感じました。

    今の日本に不安を抱く方には、観ていただきたいとオススメしたくなりました。
    (本当は、今を肯定する方々にこそ観ていただきたいのですが)

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  • rikoriko2255

    regency

    3.0
    2018/10/22

    前々からトランプが大統領になると予言していたM・ムーア。本作はその根拠を提示するような内容に。
    トランプ政権誕生の裏には、ライバルの民主党の落ち度もあった事を踏まえつつ、ムーアの地元ミシガン州フリントが抱える深刻な汚染水問題の原因を突いていく。
    過去作で見られた、アポ無し取材をベースとしたコミカルなやり取りは今回は抑えめ。それどころか後半、トランプを「ある人物」にダブらせていく演出に戦慄を覚えた。ある意味、『華氏911』でのブッシュへの糾弾以上の凄まじさがあった。
    はたして、ムーアの予言する悪夢は現実となってしまうのか?

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