母(1932):映画作品情報・あらすじ・評価|MOVIE WALKER PRESS 映画
母(1932)
母(1932)
-

母(1932)

1932年公開
0
-
  • 上映館を探す
評価、レビューが削除されますがよろしいでしょうか?

かつてコリーン・ムーア主演で映画化されたエドナ・ファーバー作の小説「ソー・ビッグ」のトーキー化で、「狂へる天才」「悪魔スヴェンガリ」を脚色した故J・グラブ・アレキサンダーと「男子入用」「支配する声」のロバート・ロードが脚色し、「民衆の敵」「天晴れウォング」のウィリアム・A・ウェルマンが監督に当たり、「最後の偵察」「腕の男」のシド・ヒコックスが撮影した。主役は「希望の星」「夜の看護婦」のバーバラ・スタンウィックが勤め、「怪探偵張氏」のジョージ・プレント、「ウォタルウ橋」のベティー・デイヴィス、「都会の世紀末」「異国の母」のディッキイ・ムーア、「摩天樓の悲劇」「狂へる銀翼」のハーディー・オルブライト、「鉄窓と花束」「大西洋横断」のアール・フォックス、「夜の天使」のアラン・ヘール、「鉄壁の男」のドーン・オデイ、ロバート・ワーウィック、アーサー・ストン、メイ・マディスン、ドロシー・ピーターソン、ハリー・ペレスフォード等である。

ストーリー

オランダ移民の子孫であるセリイナ・ピークはまだ幼年の頃に母を失って、父親の手一つで育てられた。父はシカゴの紳士賭博者だったので運勢の浮沈につれて彼女も色々な境遇を通って娘となった。父が急死したため彼女は友人の世話で片田舎の小学校の教師となる。若く美しいセリイナに恋したのはパーパス青年とロイフ少年であった。パーパスの純真に心をうたれ、ロルフの美術敵天才に感服した彼女が夫に選んだのはパーパス・デヨョンだった。ロイフは美術家たらんと志して都会へ出た。セリイナの結婚生活は楽しかった。彼女は一子ダークを産んだが、折柄二十世紀初頭の米国中部農村は疲幣する一方で、パーパスは過度の労働のために精根尽きて若死にしてしまう。母としてのセリイナの受難はここに始まる。彼女は農作物を荷車に積み、寒気厳しい冬の朝まだき、息子ダークのことのみを念頭において、自ら市場へ赴いて売ったのである。忍従の十星霜、彼女の計画したアスパラガス栽培は悉く成功した。かくてセリイナの苦心経営になる農場に産する。デヨョン印のアスパラガスは一流品として全米の市場に君臨するようになった。その頃セリイナは既に髪に霜を置く年齢となっていた。彼女の愛児ダークは大学を卒業したが、近代青年の陥り易い物質主義と自由恋愛主義とで母親を苦労させる。彼は母親の余りにも崇高な犠牲を十分理解しない。ところがふとしたことからダラス・オマラという女流書家に恋する身となり、彼女の激励によって前途に光明を認め始める。そこに往年のロルフ少年が一流の彫刻家となって欧州から帰朝した。彼もまた中年の紳士となっていることはもちろんである。かれはセリイナと訪れて彼女の忍従と成功とを称えた。青春を大地と息子のために捧げた一人の母と、青春を芸術に捧げた一人の男との、二十余年ぶりの再会はいみじくも厳粛を極めたものであった。

映画レビュー

まだレビューはありません。
レビューを投稿してみませんか?

コラム・インタビュー・イベント

ニュース

作品データ

原題
So Big
製作年
1932年
製作国
アメリカ
初公開日
1932年
製作会社
ワーナー・ブラザース


[c]キネマ旬報社