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1933年公開
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「お蝶夫人」「鉄窓と花束」と同じくマリオン・ガーリングが監督し、シルヴィア・シドニーが主演する映画で、「バッド・ガール」の原作者ヴィニャ・デルマーの原作をシドニー・ラザラスが改作し、「ブロンド・ヴィナス」「未亡人倶楽部」のS・K・ローレンと「六月十三日の夜」「空の花嫁」のアグネス・プランド・リーが共同脚色している。シドニーと共に「紐育の仇討」「暗黒街の顔役(1932)」のジョージ・ラフトが主演し、「七月の肌着」「大空の闘士」のリリアン・ポンド、舞台俳優のウィリアム・ハリガン、「犯罪都市(1931)」のクラレンス・ウィルソン、ロバート・マクウェード、チャールズ・ミドルトン、パーネル・プラット等が助演している。キャメラは「お化け大統領」「ミラクルマン(1932)」のデイヴィッド・エイベルの担当。

ストーリー

メリーは夫ジムが犯した罪の巻添を喰って刑務所へ送られたが、やがて刑を了えジ ムより一足先に出獄した。街に来てみたが懐中無一文だし雨は降っているし、メリーは通りかかったタクシーに逃れたが、彼女が文なしだと判ると運転手のハリーはやにはに彼女を追い出そうとするが帰る家なきことを知るとメリーを我家に連れ戻った。ジムが6年後の自分の出獄を待っていてくれとは云ったが、今はメリーはハリーに愛を感じ、お互い夫婦のような生活を続けるようになった。その後間もなくメリーはハリーのガレージで働くことになったが、働くうちに彼こそはガレージ第一のドライヴァーなる事を知り、ハリーの有望な将来を活かすため自分でガレージを営むように勧めたが、実のハリーは乗気にならなかった。メリーは愛するハリーにため一策を案じわざとボスを怒らせた結果2人は斬首された。そこで初めて彼女の望み通りハリーはささやかなガレージを郊外に持ったのである。そこでハリーはメリーに正式に結婚を申込んだ。彼女は自分の過去を考え、罪人を夫に持つ自分が他の男と結婚するとしても新聞社が承知しないことを打明けた。やがてハリーは上流家庭の令嬢に憧れ出し、ムリエルに会うに及んでスグサマ夢中になり、ある日ムリエルと1日を楽しく過して帰宅するとハリーはムリエルに結婚を申込んだが、すげなく断られ、初めて有閑婦人に弄ばれていたことに気が付き、メリーの愛をしのび帰宅して来た。今はすでにハリーを忘れられぬ様になったメリーは上流社会の女に熱を上げている彼を取り戻すべく弁護士を訪れた。そして新聞に痛めつけられずジムと離婚し、ハリーと一緒になれることを知ったが時すでに遅く、ジムの仲間の1人が彼女の居所をジムに報せていたため、彼女はハリーの留守中に出獄して来たジムに脅かされ連れ去られて行った。間もなくハリーは新聞でメリーがジムと一緒に捕らえられたことを知ると、彼は自分の所持品全部を売り払って、その金で町一番の弁護士を頼んでメリーを助け出さんとした。裁判の日、ジムはハリーに発砲したが、銃弾はすでに抜き取られていたので、ハリーは無事なるを得、公正なる裁判はメリーの無罪を認め、ここに2人は結婚できる身となった。

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作品データ

原題
Pick Up
製作年
1933年
製作国
アメリカ
配給
パラマウント支社
初公開日
1933年
製作会社
パラマウント映画


[c]キネマ旬報社