港の女:映画作品情報・あらすじ・評価|MOVIE WALKER PRESS 映画
港の女
港の女
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港の女

1928年公開
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グロリア・スワンソン嬢のユナイト社における第二回作品で前作「五つの魂を持つ女」に次ぐものである。原作はW・サマセット・モーム氏の名高い小説で、それを「栄光」「カルメン(1927)」等の監督者ラウール・ウォルシュ氏が映画向きに改作してあわせて自ら監督した。その上ウォルシュ氏は自ら出演してスウォンスン嬢の相手役を演じている。助演者は「明眸罪あり」「女性の敵」等出演のライオネル・バリモア氏を始めとし、チャールズ・レーン(チャールズ・レヴィソン)氏、ソフィア・アーテガ嬢、ジェームズ・A・マーカス氏等の人々である。

ストーリー

--雨。しとど降る南洋の雨に小さなパゴパゴの島は煙っている。絶え間なく降る雨には人の心までが欝陶しい。偶々米国の汽船が着いてハミルトン夫妻とサディ・トムプスンという女とをこの島に降ろした。ハミルトンはこの島の風俗を改良しに来たのであったが、も一人のサディの方は、エピアの島へ行く途中、天然痘の検疫で船の出帆が長引いたために止むなく暫時この島へ上陸することになった訳である。島では駐屯の米国兵士達がサディを歓迎した。欝陶しい島だったけれども、陽気な生活がそれから始まった。この兵士の中に軍曹のティム・オハラがいた。ティムは快淡な男だったが、サディを初めて見た時から彼女が好きになる。女の方も憎からず思ったらしい。そして降る雨と共に二人の間は濃くなって行った。が、これを見て憤ったのはハミルトンである。彼はサディの昔の生活を知っている。サディは以前闇に咲く花であった。ハミルトンは女に説いて幾度も米国へ帰れという。ハミルトンの積りでは女を島から追い払って島の風俗を改良しようというのである。サディは軍曹を思い切ることが出来なかったのでハミルトンの説くことを肯んじなかった。が遂に彼女が漸くサンフランシスコへ帰るのを承諾した時には反対にハミルトンが女の脂粉の魅力に心を完全に捉えられていた。彼女の退去命令が出た頃にちょうど軍曹の勤務年限が満期に近づいていた。軍曹はサディと共に濠州へ渡ろうと云う。女の心は再び動いた。ある嵐の翌日、ハミルトンが煩悶の余り自殺した知らせが島の人々を驚かせた。併し日はまためぐってある雨上がりの朝、新生に入るサディと軍曹とのボートが想い出多きパゴパゴの島を離れて行くのが見られた。

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作品データ

原題
Sadie Thompson
製作年
1928年
製作国
アメリカ
配給
ユナイテッド・アーティスツ支社
初公開日
1928年
製作会社
ユナイテッド・アーティスツ映画


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