山の王者:映画作品情報・あらすじ・評価|MOVIE WALKER PRESS 映画
山の王者
山の王者
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山の王者

1929年公開
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「テムペスト(1928)」「マノン・レスコオ」等と同じくジョン・バリモア氏の主演する映画で「陽気なパリっ子」「結婚哲学」等のエルンスト・ビッチュ氏の監督した作品である。原作はヤコブ・クリストフ・ヒーア氏の手になるものでそれを「クォリティ街」「楽園に帰る(1928)」のハンス・クレーリー氏が脚色した。バリモア氏の相手役は「テムペスト(1928)」「ファウスト」に出たカミラ・ホルン嬢であるが、その他に「情炎の美姫」「ポンペイ最後の日」のヴィクター・ヴァルコニ氏、新進のモナ・リコ嬢、ホバート・ポスウォース氏、等も出演している。キャメラは「港の女」「噂の女」のオリヴァー・T・マーシュ氏。発声版の方はドクター・ヒューゴー・リーゼンフェルド氏の編曲を付したサウンド・ピクチュアとなっている。

ストーリー

欧州の天地に暗雲低迷せる1806年の頃、スイス・ポントレシナの村にフランス軍が侵入し警告を発して住民の所有する銃器を没収し、もしこれに違反するものあらば極刑に処するとの提示を辻々に掲げた。自由を愛する山の住民はもともとその多くが狩猟をもって生計を立てているので憤慨し危なく暴動となろうとしたが、牧師タスはそれをなだめていた。しかし同じくこの村の若者の1人マーカスはこの命に服せずアルプス山中を銃を肩に猟を続けていた。彼の男らしさは美しいチリアの胸を躍らせた。マーカスも彼女を愛した。が、そこに恋敵がいた。金持ちのロレンツ・グルーバーがそれである。狩猟中マーカスは野の花ピアに遭った。ピアは彼を深く慕った。そしてマーカスとチリアとの間を割く機会を窺っていた。カルニヴァルの仮装会の夜、酒に酔ったマーカスはチリアに日頃の胸の思いを打明けたが、乙女心にチリアは酔った彼を恐れてとかくの返事もなかった。その冷かな態度に心穏やかでなくマーカスが家に戻ると、そこには彼の帰りを待っているピアがいた。かくしてその夜、彼はピアの虜となってしまった。一夜明けて、酔がさめたマーカスはその所業を悔んだが、村の厳しい掟はそれを許さず、彼はピアと結婚しなければならなかった。ピアは彼を全身を挙げて愛した。が、彼の心はチリアのもとにあった。が、そのチリアはあまりのことに涙多き日を過していた末遂にロレンツのいうままに彼と結婚した。しかしその心は依然としてマーカスのもとにあった。ある日、マーカスが山に猟に出たあと大吹雪が起った。ピアは夫の身を気づかい村人に救護を求めたが誰も応じてくれないのでシリアの家に駆込んで援助を求めた。チリアは夫ロレンツに救いを頼んだ。が、ロレンツは頑として動かなかった。遂に雪崩は来た。しかしマーカスは無事だった。妻のチリアが今なおマーカスを愛しているのを知ったロレンツは金を与えてマーカスを村から去らしめんとしたが、マーカスがそれを拒絶したので、山へ連れ出して銃殺しようとした。が、かえって彼自ら自衛のために発砲したマーカスの銃に倒された。人を殺したマーカスは村人から責められた。チリアは彼を庇ったがそれがかえって祖父の反感を煽り、マーカスとチリアとは村人に追われて山へ逃げた。2人は危険を冒して渓谷へ逃路を求めたが、折から落つる大雪崩は不運な2人の恋人を永久にその下に埋めるのであった。

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作品データ

原題
Eternal Love
製作年
1929年
製作国
アメリカ
初公開日
1929年
製作会社
ユナイテッド・アーチスツ映画


[c]キネマ旬報社