ルンペン紳士:映画作品情報・あらすじ・評価|MOVIE WALKER PRESS 映画
ルンペン紳士
ルンペン紳士
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ルンペン紳士

1932年公開
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「戦争」「犯罪王リコ」の小ダグラス・フェヤバンクスが主演する映画。ローリー、フォーラー、ダーキン三人合作の舞台劇に基づいて「ビッグ・マネー」のウォルター・デレオンと「摩天楼の悲劇」のケニオン・ニコルソンとが脚色し、「シンガポール航路」「夜の大統領」のアルフレッド・E・グリーンが監督し、「特集社会面」「繁盛娘」のソル・ポリートがクランクした。主演者を助けて「夜の看護婦」「民衆の敵」のジョーン・ブロンデル「市街」のガイ・キッビー、アラン・ヘール、ジョージ・ローズナー、アール・フォクス等が登場する。

ストーリー

僅かの時間に数万のあらゆる階級の人々を呑吐、集散する大都市の中央停車場へふらりとやってきたのは、悪気のない与太者のチックと相棒のスクラップ・アイロンであった。二人は浮浪罪の拘留から放たれたばかりであった。待合室で会った酔漢が忘れて行った手提鞄をチックが開けてみると立派な服が一揃い入っていた。それを借用に及んだ彼はたちまち一かどの紳士になってしまう。ポケットには札束まで入っていた。チックは下っ端女優のルースに出会う。彼女は旅費の64ドル50セントが払えないため一座が興行中のソート・レーク市へ行けないで困っているのであった。同情したチックはルースに夕食を奢ってやり、切符を買い与える約束をする。一方相棒のスクラップ・アイロンは紙入れを拾い、中に入っていた一時預けのチェックをチックに渡す。荷物をとってみるとヴァイオリンのケースだったので早速入質しようとチックが中を開けて見ると紙幣が一杯詰まっていたので警察で探している質札とは露知らずに一部を小遣いに取出し、残りを石炭庫に隠してしまう。食後、チックはルースに着物を買う金を渡して自分は切符を買いにゆく。ルースは以前からベルナルディという狂人に追われていたが着物を買っているうちにベルナルディから届けられた切符をチックからのだと誤信して車室に行き、捕えられる。一方ルースが知らずに払った質札の件でケンドール探偵が部下のパーカーと車室にかけつける。ベルナルディは戸を破って構内に逃れ、突進して来た汽車に轢殺される。ケンドォルがルースを逮捕しようとするのでチックは弁解したが及ばず終に隠匿した場所を自白する。チックを先頭にパーカーがっそこへ行くが真の贋造犯人バロンに撃たれる。チックはバロンを追い回した揚句共に警官に捕えられたが病院からのパーカーの説明で一切が判明する。酔払って札入りの袋を持っていたスクラップ・アイロンも放免される。ソート・レーク行きの汽車の尾燈が見えなくなるまでルースを見送っていたチックは「とも角、今日一日だけは俺は紳士だったなあ」とスクラップ・アイロンに咳くように言ってまた放浪の歩みを続けるのであった。

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作品データ

原題
Union Depot
製作年
1932年
製作国
アメリカ
配給
ファースト・ナショナル
初公開日
1932年


[c]キネマ旬報社