わが愛は消え去りて:映画作品情報・あらすじ・評価|MOVIE WALKER PRESS 映画
わが愛は消え去りて
わが愛は消え去りて
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わが愛は消え去りて

1971年10月20日公開、社会派
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徹底した自己主義者の夫、ために不貞に走る妻、その彼女をもてあそぶサディストの作家、この3人の男女を中心に、現代社会と結婚生活という2つの問題を鋭く衝く作品。製作・監督はフランク・ペリー、彼の妻エレノア・ペリーがスー・カウフマンの原作を脚本化、撮影はジェラルド・ハーシュフェルドが担当。主演は「さよならコロンバス」のリチャード・ベンジャミン、そしてキャリー・スノッドグレス、フランク・ランジェラ。他にローレイン・カレン、フラニー・ミッチェル、リー・アダムスなど。テクニカラー、テクニスコープ。1970年作品。

ストーリー

ジョナサン・バルサー(リチャード・ベンジャミン)と妻ティナ(キャリー・スノッドグレス)の2人は現代アメリカの中枢的世代であるが、今最もありがちな精神的つながりのなさが、典型的に感じられる夫婦である。しかし、この2人は知的な魅力、教養、向上心は旺盛であった。夫妻は2人の娘(ローレイン・カレン、フラニー・ミッチェル)と西セントラル・パークにある広いアパートに住んでいた。現在のジョナサンは先輩と共同で、かなり有名な法律事務所を開いていた。ハーバードの法律学校を卒業したころは、ケネディのニュー・フロンティア政策に共鳴して政治家を目指したが、ワシントンの急変で興味を失い、今は社会的な地位と成功に彼の人生目的を賭けようとしていた。そのため収入はうなぎ登りとなり、絵を集めたり、高級な酒を飲んだり、豪華なパーティを開いたりの生活を送るようになった。そのうちにジョナサンは、自分を創造的な人間だと思い込むようになった。彼は努めて“現代的センス”をもった男になろうとした。しかも身の回りの物も、娘たちにも、ティナにも、またすべてのことに対しても、きわめてハイセンスであることを求めた。ティナにとってはこれは、腕のいいコック、優雅な女主人、児童心理学者、ベテラン看護婦、そして多くのパーティーに顔を出し、家庭においては妻としてセックス・パートナーを務めることである。が、彼女の年代の中産階級の娘が、そんな教育を受けているはずはなく、平凡な女として、妻となり、母親となることがゴールと考えていた。しかし、ジョナサンは絶え間なく要求し横暴に振る舞った。ティナは遂に腹を立て、ジョナサンの生き方を非難するようになった。その争いが頂点に達したとき、彼女は他に恋人をつくろうと決心し、ジョージ・プレイジャー(フランク・ランジェラ)という作家と関係をもつようになった。しかし、彼はジョナサンと同じように自己主義者で、しかもサディストであり、ティナは彼のセックス・マシーンにすぎなかった。結局、2人の関係は破綻をきたし、彼女は、悩みを抱えて人生に矛盾を感じた人ばかりで構成された精神治療グループの集会に出席した。が、彼女の悩みは解決するどころか、ただの腹立ちが、鋭い怒りに変わっただけだった。彼女は何かを始めようと心に決めていた。彼女の人生にとって、もっとも決定的な何かを始めようとしていた。(CIC配給*1時間38分)

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作品データ

原題
An Illusion of Love
製作年
1970年
製作国
アメリカ
配給
CIC
初公開日
1971年10月20日
製作会社
フランク・ペリー・プロ作品
ジャンル
社会派


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